メニュー

ブログ - 天と地にある物事を想い巡らすサイト!よろず放談

お問い合わせ

ブログBLOG

M87銀河の宇宙ジェットが凄い!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年04月27日(土)

M87銀河の宇宙ジェットが凄い!

4月11日に掲載したブラックホール記事の延長ですが、ブラックホールが撮影された時に、次の画像も撮影されました。画像真ん中にブラックホールと思われる球体があり、そこから上下にガス状のものが出ています。

brackhall3
M87は地球から5500万光年離れたところにある巨大な楕円銀河です。最も地球に近い銀河なので、昔から観測の対象になって来ました。上記の画像と同じようなものは過去にも何回も撮影されていますし、M87ではなくもっと遠い銀河の巨大銀河でも同じような現象が観測されています。
以前は、
ブラックホールとは、重力が強すぎて光さえも脱出できない宇宙に空いた「穴ぼこ」のような存在だといわれてきましたが、どうしてこのような現象が起こるのか説明がつきませんでした。
その後、ブラックホールがエネルギーや波長や性質や放射機構が詰まった電波からガンマ線までの電磁波の天体だとする説が主力になり、様々な議論が展開されてきました。従って、今回の撮影がその歴史的証明になったとして評価されているのです。
分かりやすく解釈するとすれば、ブラックホールは光をも外に出さないとてつもない重力の天体ですから、物質は近づくと飲み込まれてしまいます。しかし、物質を飲み込むことで起きる飽和状態を緩和するために、ブラックホールは内在する電波からガンマ線までを宇宙ジェットとして放出すると考えられるのではないでしょうか(これは個人的推測ですが)?仮にそうであるとすれば、ブラックホールが巨大であればある程、宇宙ジェットの規模も大きくなると思われます。
限りなく光に近い速度で噴射される宇宙ジェットですが、M87銀座の場合は長さが4000光年もあるそうです。1光年は9.46兆キロメートルですから、その4000倍も宇宙ジェットが宇宙空間に広がったわけで、我々の想像をはるかに超えています!

ブラックホールの撮影に成功!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年04月11日(木)

ブラックホールの撮影に成功!

世界中で200人を超える国際チームが10年越しにブラックホールの撮影に成功しました。 観測したのは地球から約5500万光年離れたおとめ座の中にあるM87銀河中心にある巨大ブラックホールでした。観測に使ったのは世界6カ所の望遠鏡で、すべてを連携させて直径1万キロに及ぶ地球規模の巨大望遠鏡に相当する能力を発揮しました。
重力のある状態での時間や空間の性質を説明する、アインシュタインの一般相対性理論によれば、天体の重力によって時空にゆがみが生じ、光や物体はそのゆがみに沿って進むため、軌道が曲げられます。天体に近いほど時空のゆがみは大きくなり、ある半径よりも内側からは物質ばかりか光さえも脱出できなくなります。実はこれがブラックホールで、外側との境界は「事象の地平面」と呼ばれています。ブラックホールの存在は誰もが指摘していましたが、光が出ない為これまで見えませんでした。しかし、ついに視覚に捉えることが出来たのです。
今回撮影されたのは、事象の地平面の外側にできる「ブラックホールの影」らしいですが、宇宙物理学者の嶺重京都大教授は「一般相対性理論を直接証明する成果で、ノーベル賞の対象にもなるだろう」と意義を説明しています。画像中心部がブラックホールです。

brackhall

2020年は「バイオ・データ・エンジニアリング」元年?

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年04月06日(土)

2020年は「バイオ・データ・エンジニアリング」元年?

最近開催されたAIカンファレンス「EmTech Digital」で発表されたのは、AIとロボットの組み合わせ技術でした。 この二つをかけあわせることで、創薬でも新素材でも現在よりはるかに短時間で出来るそうです。
詳細は省きますが、この技術の元になるのはオートエンコーダです。脳神経系をモデルとした情報システムである3層ニューラルネットは、学習能力を持ち、必要とされる機能を提示されるサンプルに基づき自動形成することができますが、オートエンコーダは、このニューラルネットにおいて、入力層と出力層に同じデータを用いて学習させるアルゴリズムです。
簡単な例を挙げると、入力にアスピリンを、出力にカフェインを設定してこのアルゴリズムを使うと、真ん中の隠れ層には、アスピリンとカフェインの特徴を残した化合物がいくつも生成されます。あとは、この中から使えそうな性質や機能を持つ化合物を探し出すだけなので、人間が一から生成するよりも、時間と労力を大幅に短縮できることになります。
そして、この延長線上には、どんな化合物でもできる可能性があります。例を挙げると、すこし前にニュースなどでよく取り上げられていたことですが、入力にタバコを吸っている女性の顔写真、出力にアイシャドウをつけた女性の顔写真を設定したら、真ん中の隠れ層に両方の女性の顔の特徴を持った写真がいくつか生成されました。隠れ層の女性の顔写真は実在しない女性の顔写真ですが、どれも女性らしい特徴を備えたものになっていました。
薬の世界でも、市販の薬の特性を入力すれば、構造が異なるのに同じ特性の薬を作り上げることが可能で、市販されている薬のメーカーに、ライセンス料を支払う必要がなくなります。さらに、固まるのが速いセメント、特定の雑草にだけ効く安全な除草剤など、これまでにない化合物を作ることも可能で、アクセス可能な市場は無限にあるらしいです。あるベンチャー企業が「青色を吸収しない化合物の生成実験を開始していて、夏までにはその成果がわかるそうです。
バイオ・データ・エンジニアリングの時代に入ると、価格や時間のパラダイムシフトが起こりそうです!

隕石飛来!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年03月29日(金)

隕石飛来!

報道はされなかったようですが、2018年12月18日に大きさが数メートルの隕石が北大西洋に飛来したことをご存知ですか?幸いなことに地上から23.6kmの高さで爆発したため、地球への影響はありませんでした。ここ30年間で2番目に大きな隕石だったそうです。NASAは、2020年には地球の周回軌道に浮かぶ、直径140m以上の天体の90%を追跡しようと試みているそうですが、今回の様な隕石は見過ごされることを意味します。この様な小さな隕石に対しては、「NEAR EARTH OBJECT CAMERA」という地球城を飛ぶカメラ衛星を張り巡らそうと考えているようですが、まだ打ち上げられていません。画像は日本のひまわり衛星が爆発直前に撮ったものです。

inseki
上記隕石が飛来する前の2017年10月には、大きさ20mの小惑星が地球からわずか5万kmを通り過ぎたそうです。この小惑星は2012年に発見されましたが、天文学者たちはそれが実際には地球にとって脅威ではないことを知っていたため、大きな騒ぎにはなりませんでした、映画アルマゲドンやディープインパクトの様な事態は避けたいものです!



 

ITの変遷!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年03月27日(水)

ITの変遷!

世界で初めてのデジタル・コンピューターは1946年にアメリカで生まれました。エニアックという名称で大砲の弾道を計算したものでした。百畳ほどの部屋に1万7000本以上の真空管と10万もの部品を使用した機械でしたが、性能は現在のコンピュータの200万分の1程度でした。


ITにおける第1の革新はIBMによって起こりました。当時の商用コンピュータは計算装置であるメインフレームと言われる本体と、データを読ませる入力装置及び計算結果を打ち出す出力装置が装備されていましたが、メインフレームを変えるたびに入出力装置を買い替える必要があったのです。、IBMのS/360シリーズは周辺機器との互換性を保つシステムに変更しコストを軽減したことで、、一挙に広がったのです。


第2の革新はAppleとMicrosoftによって起こりました。1977年に発売したアップルⅡを皮切りにAppleはパソコン市場を生み出しました。そして、IBMのより依頼を受けて完成したOSを1982年に「MOS-DOS」としてOEMを始め、さらに1995年にウィンドウズ95を発売したことで、Microsoftが盤石の地位を築きました。


第3の革新は2000~2010年にかけて起こったインターネットの普及でした。1983年にアメリカ国防省が開発に着手した軍事用のネットワークが1983年に一般利用されるようになったのですが、それから10年強でなくてはならないインフラとして世界をつなげたのです。


一昔前までは、
世界の会社の時価総額ランキングをみると、石油メジャー最大手エクソンモービルが1位の地位を守り続けてきましたが、2016年時点では次のように変わりmした。アメリカのIT企業が上位5位までを独占し、エクソンモービルは6位に落ちてしまったのです。
1位アップル(アメリカ)

2位アルファベット(アメリカ・グーグル系企業の持ち株会社)
3位マイクロソフト(アメリカ)
4位アマゾン(アメリカ)
5位フェイスブック(アメリカ)
6位エクソンモービル(アメリカ)


ITの変遷をマクロ的に眺めると、約20年ごとに革新的な出来事が起こっています。この流れで行くと、第4の革新が2020年頃に起こる可能性があります。それはITとAIが合体したものなのか、それとも全く異なるものなのかわかりませんが、注目したいところです!

南極のエメラルド氷山!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年03月20日(水)

南極のエメラルド氷山!

emerardohyouzan

南極に緑色をした氷山があることを知っていますか?

この氷山は100年以上前から存在が知られていたのですが、何故緑色になるのかは解明されていませんでした。通常、気泡が含まれている氷河の氷は、光の吸収が少なく氷は白っぽく見えます。しかし、高圧下で氷が出来たところでは、気泡が含まれていないので、波長の長い赤い光は氷に吸収され、波長の短い青い光だけが氷の中を進み、私たちの目には、信じられないほど澄んだ鮮やかな青に映ります。エメラルド氷山も眺めていると、驚くほど透き通って見えるので、気泡が含まれていないことがわかります。
永く謎だった緑色の理由を解くヒントがここにありました。当初は海洋生物の死骸などが分解されて、黄色みがかった微小な物質が青く見える氷に混ざり緑の色合になると思われましたが、当時、氷の中の溶存有機炭素量が少なく、この理由は受け入れられませんでした。
未だ推測の域を脱していないのですが、ごく最近指摘されていることによると、土壌や岩石の一般的な成分である 酸化鉄が原因として注目されています。氷床が岩盤の上を流れた際に削り取られた酸化鉄が、やがて岩紛となり棚氷の底の海氷に閉じ込められ、棚氷から分離した氷山に黄色みがかった赤色として残ったと考えられているのです。
氷は赤い光を通しませんし、酸化鉄は青い光を通さないので、侵入した太陽光が屈折されて氷山から出てきたときは、緑の光だけになっているシナリオです。絵具で青色と黄色を混ぜると緑色になりますが、氷山の中でそれが行われていると思うと不思議な気分になります!

宇宙と太陽系の最後のシナリオ!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年03月09日(土)

宇宙と太陽系の最後のシナリオ!

ビッグバンから138億年経った宇宙は今でも膨張し続けているそうです。まだまだ先の話で現実感がないですが、宇宙物理学者たちは宇宙の最後についていろいろ議論を交わしています。代表的なものを見てみましょう。
① ビッグ・フィリーズ:
宇宙がどんどん冷えて、最後はマイナス273度の絶対零度に近づくシナリオです。温度物質熱振動をもとにして規定されているので、下限が存在します。絶対零度に近づくということは、熱振動(原子の振動)が小さくなり、エネルギーが限りなく最低に近づいた状態を意味します。宇宙という大空間だけがあるようなイメージでしょうか!
② ビッグ・リップ:
リップは強く引き裂かれることを意味します。宇宙を膨張させているのは、宇宙全体の約71%を占めている暗黒エネルギーだと言われていますが、このまま加速しながら膨張が進行すると、数千億年後には宇宙全体の膨張速度が光速を超えてしまいます。その時宇宙は原子レベルまで引き裂かれ、宇宙は破壊され死に至るシナリオです。
③ ビッグ・クランチ:
クランチは潰れることを意味します。現在、暗黒エネルギーにより宇宙は膨張していますが、仮に、暗黒エネルギーが物質に転化したとしたら、宇宙全体の約24%を占める暗黒マターが、重力を通じて宇宙を収縮させ、最終的には宇宙はまた一つの点の様な領域に収縮されるというシナリオです。
④ サイクリック宇宙:
ビッグ・クランチの後に宇宙はまた、ビッグバンのような出来事が起きて、膨張に転じる可能性があります。つまり、膨張 収縮 膨張 収縮を繰り返すこととで、宇宙が続いていくシナリオです。

太陽系に目を向けてみると、太陽は生まれて約50億年が経ちました。太陽は大きな核融合炉で水素原子核(陽子)をヘリウム原子核に熱核融合してエネルギーを出しています。しかし、水素原子核が枯渇すると核融合は止まります。時期的にはあと50億年後と推定されています。その頃には、太陽が赤色巨星に進化していくので、外層部が膨張して水星から順に飲み込まれていくそうです。

一方、太陽系のある天の川銀河は70億年後には最寄りのアンドロメダ銀河と一体化するそうです。40億年後ぐらいから2つの銀河の衝突が始まるらしく、太陽が赤色巨星になる前に、大きな変化が起きているかもしれません。

 


メニエール病に効く有酸素運動!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年02月28日(木)

メニエール病に効く有酸素運動!
テレビの健康番組で結構取り上げられ、知名度が高くなっているメニエール病について少し掲載します。
① メニエール病の本態
メニエール病とは内耳の内リンパ水腫です。少し難しい内容ですが、内耳はカリウムに富んだ内リンパ液で充填された膜迷路と呼ばれる器官と、骨迷路と膜迷路の間を充填するナトリウムに富んだ外リンパ液に分かれています。メニエール病の本態である内リンパ水腫の内圧が上昇すると、内リンパと外リンパを隔てている膜が膨張し最後は破裂します。そうすると、カリウムに富んだ内リンパとナトリウムに富んだ外リンパが混合して、平衡や聴覚をつかさどっている感覚細胞が化学的刺激を受けることや、物理的な刺激を受けることなどにより、激しいめまいや聞こえの症状として感じられます。内リンパと外リンパを隔てている膜は短時間で閉鎖するのですが、再度内リンパ液が貯まるとまた膨張及び破裂を繰り返し、めまいや聞こえの症状も繰り返します。感覚細胞が刺激を受けることが重なると、感覚細胞の機能がだんだん劣化し、様々な症状が常態化するようになります。

② メニエール病の症状
メニエール病の症状は、回転性のめまいと吐き気や嘔吐、さらに耳鳴りや難聴などの蝸牛障害症状の発作が不規則に反復します。

 

③ メニエール病の発生率
正確な統計はありませんが、人口10万人に対して20~30人程度でそれほど多くはありません。しかし、めまいと共に難聴を自覚すると耳鼻咽喉科に行き、メニエール病と誤審されるケースも多いそうです。めまいで最も多い病気は良性発作性頭位めまい症ですが、その診断基準に『耳の症状をともなわない』という一文があるので、難聴があるとすぐメニエール病と結びつけるケースが多いようです。メニエール病専門の医師によると、軽い難聴の場合はメニエール病ではないそうです。


④ メニエール病の発生原因
大半のメニエール病は仕事熱心な人にありがちなストレス病です。仕事での心労やイライラが溜まると不眠になりやすくなります。睡眠不足になると、翌日の体調が優れず、昼間の脳の活動が落ちてしまい、仕事がうまくいかないなど、余計にストレスを溜めてしまい、メニエール病の発生につながるのです。


⑤ メニエール病の対策
メニエール病に明確な確証がある薬はありません。一番有効なのはストレスを溜めないように生活習慣を見直すことです。特に睡眠は大切で、不眠対策として、夕食は9時までに摂ることを徹底すべきです。睡眠の最大の目的は脳を癒すことですが、夜遅く食事を摂ると、眠っている最中に消化器に血流が行き、脳の血流が減り熟睡できません。さらに、熟睡するために最も効果的なのは有酸素運動によって体を疲れさせることです。また、有酸素運動をすることで、全身の血液循環が改善され、内耳の血流が増加して代謝が活発になり、それによって内リンパ水腫が軽快し、内耳の状態が正常に戻る効果もあります。少し息が上がる程度の運動を、毎日最低1時間行うと、1~2ヶ月でめまいはほとんど消えるとも言われています。

宇宙の秘密を解き明かしてくれる宇宙望遠鏡群!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年02月27日(水)

宇宙の秘密を解き明かしてくれる宇宙望遠鏡群!
アインシュタインの相対性理論やその他人類の科学知識を全て注ぎ込んでも、いまだ未知の世界である宇宙について、たくさんの情報を提供してくれる宇宙望遠鏡に注目が集まっています。地上に設置されている望遠鏡は大気や天候の影響を受けるので、NASA(アメリカ航空宇宙局)が立てた「グレートオブザバトリー」計画に基づいて、1990~2003年にかけて4基の宇宙望遠鏡が打ち上げられました。
① 1990年に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡:現在も活動中
② 1991年に打ち上げられたコンプトンガンマ線観測衛星:2000年に終了
③ 1999年に打ち上げられたチャンドラX線観測衛星:G冤罪も活動中
④ 2003年に打ち上げられたスピッツァー宇宙望遠鏡:2009年に大幅機能ダウン

 

上記の中で最も貴重な画像情報を提供してくれているのがハッブル宇宙望遠鏡です。可視光から近紫外線の波長を観測する目的で地球から600㎞上空の軌道に打ち上げられました。その後改造や修理が進み、現在は近赤外線行の観測も可能な最高の宇宙望遠鏡です。(画像はハッブル宇宙望遠鏡)

Hubble 01
これまで数々の画像情報を提供してくれて、天文学者達の宇宙起源や構造に関する議論を促進させてくれましたし、ダークマターやダークエネルギー、そしてブラックホールについても、かなり解明できてきました。そう意味で、この宇宙望遠鏡のおかげで宇宙物理学は飛躍的な発展を遂げています。
例えばこれです:

gingashoutotu
この画像は、おおいぬ座の方向約1億1000万光年先の「IC 2163(右)」と「NGC 2207(左)」を捉えたものです。この2つの銀河は数千万年前に衝突が始まったとされ、銀河の衝突合体において初期状態に該当するそうです。現在の2つの「目と瞼」の様な形状では、それぞれの銀河核や渦巻腕がはっきりと区別することが可能です。しかし、これは数千万年かけて徐々に異なる形へと変化していくそうですが、それを見る人類はいるかどうかわかりません。
もう一つはこれです:

elgordo
スペイン語の「エルゴルド」というい愛称がついたこの巨大銀河団「ACT-CL J0102―4915」は、太陽の3000兆倍の質量があり、これまで観測されている銀河団の中で、最も大きく、熱く、そして、X線観測でも最も明るい銀河団とされています。「エルゴルド」は2つの銀河団が高速に衝突したことで形成されたことや、重力を通してのみ物質と影響を及ぼし合う見えない物質のダークマターが周囲に分布されていることも確認されています。一見、シンプルな星々の画像に見えますが、1つ1つが銀河であることを知ると驚くと同時に、宇宙が果てしないことを再確認できます。


このように大活躍のハッブル宇宙望遠鏡ですが、残念ながら2021年に活動を停止することになっています。そして、現在ハッブル宇宙望遠鏡の後継機であり、赤外線観測用宇宙望遠鏡のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が建造されています。打ち上げ予定は2021年3月30日です。(画像は完成予想図)

James Webb Space Telescope
JWSTの主な任務は、宇宙誕生ビッグバンの約2億年後以降に輝き始めたとされるファーストスターを初観測することだそうです。ファーストスターからの光は赤方偏移により波長が引き延ばされ赤外線に変化すると考えられており、赤外線域で捜索及び観測することによって、ファーストスターを発見することが期待されています。JWSTの主鏡はヘリウム主体で反射鏡の口径は約6.5mにもなり、面積で比較するとハッブル宇宙望遠鏡の7倍以上になります。宇宙誕生初期の星や星雲をとらえるためには非常にエネルギーの小さい赤外線をとらえる必要があり、反射鏡をー220℃にまで冷却しておかなければなりません。従い、地球からみて太陽とは反対側150万kmのラグランジュ点(太陽と地球からの赤外線を同時に遮光できる点)の空間に漂わせるように飛行します。ハッブル宇宙望遠鏡の600kmと異なり150万kmっも離れている為、修理が必要となっても難しいことが欠点かもしれません。また、鏡面は赤外線をよく反射させるため金メッキが施されるので、黄色より波長の短い可視光域は金に吸収され観測できないそうです。


打ちあげられたのちはどんな画像情報が送られてくるのか、天文物理学者たちは期待に胸を膨らませているに違いありません。
ハッブル宇宙望遠鏡が撮った画像は沢山公開されていますが次のURLで一部を見ることが出来ます。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/gallery/111600040/

はやぶさ2・着陸成功!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年02月24日(日)

はやぶさ2・着陸成功!
JAXAが発表したところによると、22日7時48分前にピンポイントタッチダウンに成功し、その後、予定通り上昇に転じました。リュウグウ表面の物質を採取するための弾丸発射の指令が計画通りに出されたことも確認されました。凄いのは、一連のプロセスをはやぶさ2が自分で行ったことです。JAXAの技術力の高さには驚くばかりです。

 

肝心の物質採取が出来たのかどうかはまだ確認されていませんが、採取する物質の目標量は僅か0.1グラムと多くはないのですが、コンテナのの密閉性を前回のはやぶさ2がよりも各段に高めたため、リュウグウの有機物が揮発した物質も採取できる可能性があるそうです。
僅か0.1グラムですが、リュウグウが炭素を多く含むC型小惑星に分類されるため、「太陽系と生命の起源を明らかにできる」可能性があります。何故なら、リュウグウは46億年前の太陽系ができた当時の姿を残している可能性があるからです。

 

はやぶさが小惑星イトカワから持ち帰ったものは、目に見えないほど小さな微粒子(直径10~100ナノメートル)でしたが、世界中の研究者たちが最新の機器を駆使して分析した結果、次の様なことが解ったのです。
① 地球へ落ちてくる隕石が小惑星から飛んできたこと
② イトカワは小天体との衝突を繰り返していたこと
③ 母天体はイトカワの40倍もの大きさだったこと
④ 小惑星の表面が日焼けしていること
⑤ イトカワが風化によって消滅するかもしれないこと
⑥ イトカワの微粒子の表面に40億年以上の歴史をさかのぼることができる模様があること

 

今回は0.1グラムですから、もっと広く、深く解明出来ることがあるのではないでしょうか?