聞こえの悪さを軽視する日本人!
聞こえの悪さを軽視する日本人!
日本人は世界的にみても一般的な事柄に関する見識は高い方だと常日頃思っていますが、
聞こえについては驚くほど軽視している様に思えてなりません。
自分自身も補聴器メーカーに17年間勤務した経験がなかったら軽視していたように思いますが、
聞こえの重要性を知ってからは余計に日本の無知さが見えてきてしまいます。
難聴の水準を4段階に分けたときに、軽い方の2段階で難聴を認識しながら補聴器をついていない人が85%以上もいるのです。
TVでしばしば集音器の宣伝をやっていますが、お爺さんやお婆さんが「最近耳が遠くて、え、え?と何回も聞き返してしまう」と、
嬉しそうな顔というか自慢顔で語る場面を目にします。
この場面を見るたびになんと日本人は難聴について無知で無頓着なのだろうとあきれている次第です。
最近TVの広告でらくちんヒアリングという充電式耳かけの集音器を見かけます。
10890円で4年間集音器販売1位と誇っています。さらに草笛光子と高橋英樹が恰も良い製品だと言った台詞を語っています。
ただでさえ俳優に弱い日本人、特に高齢者はそれなら自分も使おうと騙されて買ってしまいます。
これを安物買いの銭失いと言います。
高齢者はこの諺を幾度と無く聞いているのにやってしまうのです。
【はじめての補聴器】サイトに詳しく記載してますが、聞こえの悪さは悪い音階が十人十色なので集音器のように、
一律同じように音量を上げたら聞こえが普通の音階まで悪くしてしまいます。
2022年にアメリカのFDA(食品医薬局)が認可された専門店だけでなく薬局や他でも補聴器を販売出来るようになり、
市場が大きく変化したのですが、日本ではそれ以前から通信販売の集音器が存在していました。
FDAの動きにより日本でも小型で安価な補聴器が増えると予想していたのですが、
高額なTV広告をやっているのを見ると、それ以上に集音器が腹を満たしている様です。
ちょっとでも聞こえが悪いと感じたら、先ず耳鼻科に行って耳垢が詰まっていないか診てもらってください。
耳垢詰まりの聞こえの悪さもそれなりにあるのです
偶に耳の病気が発見されることもあるので予防を兼ねてお勧めです。
耳垢がなければ最寄りの補聴器販売店に行って聞こえについての説明を受けて下さい。
良いお店であれば無料で丁寧な説明をしてくれます。
今は大手ディスカウントショップや多くのメガネ店でも販売していますから、どこに行ったら良いか分からないかもしれません。
その場合は認定技能者のいるお店を選択するのが無難です。
認定技能者とは業界内の資格制度ですがそれなりに勉強しないと取得出来ない資格なので騙される可能性は先ずないでしょう。
但し10年以上の経験のある人と成り立ての人では説得力に差が出ることも事実ですからそこは頭に入れておいて下さい。
#補聴器需要拡大か?
#補聴器需要拡大か?
最近SNS広告でイヤホーンの紹介が増えています。
外耳道を塞がないよう外耳道手前の耳介に置くものや耳介を挟むような骨伝導型など、
通販集音器の延長線上でスピーカーの西洋が良い製品が出てきています。
何年か前にワイヤレスイヤホーンとして外耳道に挿入するイヤホーンが登場したことがきっかけでした。
街中でも電車の中でも若者が耳から突き出たイヤホーンで携帯から流れてくる言葉や音楽を聴いていたのです。
補聴器業界に携わっていたものとしては補聴器業界にとってプラスだと思いました。
以前は耳から出たり見えたりすると難聴と思われるから使いたくないという人が多かったからです。
現在は耳介全体を使ってイヤホーンを宣伝するようになり、補聴器に対するイメージも大分変わったと感じています。
イヤホーンはある意味集音器と同じですから、今後補聴器販売店に焦点が当ると思います。
何故ならイヤホーンを含めた集音器グループと補聴器がどのように違うかを明確に説明し、
実際に聞こえの違いを希望者に体感してもらえる知識と経験が重要になるからです。
補聴器をこれから使用しようとする側からすると優秀な販売店かどうかを確認することが重要ということになります!
そしてどの業界でも同じだと思いますが、最も重要なことは販売する方の人間性(人柄)であることを忘れないようにしましょう!
2023年第1四半期(1~3月)補聴器出荷台数!
2023年第1四半期(1~3月)補聴器出荷台数!
コロナ禍の縛りが解除された2023年の第1四半期について補聴器出荷台数が公表されました。
全体としては前年同期比13.3%の伸びを示しています。
マスク使用の縛りが薄まったため耳かけ型が増えました。
さらに耳あな型のカナルが大幅に伸びています。
最近はワイヤレスのイヤホンに人気が集まり、耳穴にイヤホンを差し込むのが当たり前になっていることが原因と思われます。
以前は耳穴に補聴器を装用すると難聴者と見られるという抵抗感がありましたが、
耳からかなり出ているイヤホンを日頃見ることで抵抗感が払拭されたのでしょう。
個人的には既成耳あな型が益々伸びると思っていますが、
第1四半期は昨年比減少してその分通常の小型耳あな型(CIC)が伸びたのが注目されます。
昨年は3年振りに60万台復活を果たしましたので、今年はさらに伸びるのかそれとも漸増に終るのか注目される年になりそうです。
詳細は次の通りです。
2023年 1月~3月(前年比) タイプ別構成比(前年の構成比)
合計 156,716(113.3%)
ポケット型 2,374( 70.0%) 1.5%( 2.4%)
耳かけ型 37,932(108.5%) 24.2%(25.3%)
RIC型 52,964(116.2%) 33.8%(32.9%)
メガネ型 51( 94.4%) 0.0%( 0.0%)
耳あな型 51,651(126.5%) 33.0%(29.5%)
既成耳あな型 11,744( 86.4%) 7.5%( 9.8%)
惜しまれる補聴器業界の4年間!
惜しまれる補聴器業界の4年間!
先日補聴器業界に関する市場調査である4回目のJapanTrackの内容が公表されたことはブログでお伝えしました。
直近の2018年から4年経過しましたが、その間コロナ禍があり、それがどのように補聴器業界に影響するのかが注目されました。
補聴器の出荷台数はコロナ感染出現の年は大幅に落ち込みましたが、
その後徐々に回復し、昨年は一度達成した60万台に回復したのでむしろ明るい未来のイメージが強かったのです。
補聴器業界17年間の経験と知識及び昨今の補聴器メーカーや補聴器販売店の活動から、
2022年のJapanTrackで注目したことは次の5つでした。
1.全体的な普及率の変化
2.軽度・中等度難聴者の補聴器普及率
3.先進国比較
4.耳鼻科医の補聴器推奨率
5.補聴器を買わない理由トップ6の内容
6.認定技能者という名称の知名度
補聴器メーカーも補聴器販売店もそれぞれの団体及び各企業として、
ここ四年間補聴器市場拡大の為に鋭意努力して来た事は承知していますが、
1~5の数字を2018年と比較するとほとんど改善が見られず四年間の努力は報いられなかったと言わざるを得ません。
全体的な普及率は2018年の14.4%から2022年の15.2%の微増でした。
しかし、従来型補聴器の増加は約1万台だったのに対し、
アメリカのFDAが認可したことで急激に増えたOTC向け製品(既成耳あな型)が約1万4千台でしたので、
結局OTC製品が4千台だけ伸びた結果になっています。
難聴の種類では軽度・中等度難聴者が大半を占めています。
業界を挙げて取り組んで来た普及率の向上は実はこの軽度・中等度難聴者が対象なのですが、
2018年は両方の非装用者合わせて79%の方が補聴器を装用していませんでした。
2022年は81%とむしろ悪化しているのです。
4年間の業界をあげた広報・広告の方向性に誤りがあったのかも知れません。
先進国比較では相変わらず特に欧州諸国に遅れをとっています。
補聴器の発祥が欧州であったことや言語が子音系であることが考えられます。
但し、韓国が37%に対し日本が15%と言うのは何故なのでしょうか?
耳鼻科医の補聴器推奨率はメーカーと耳鼻科医の連携が強化され講演会などが頻繁に行われたにもかかわらず、
耳鼻科医の63%が装用の必要性を否定しているのです。
2018年は67%でしたから多少は改善しているのですが、
業界をあげて難聴が気になったら先ず耳鼻科医に相談しましょうと広報しているにしては改善が低すぎるのではないでしょうか?
2018年と2022年の補聴器を買わない理由トップ6の内容を記載します。
2022年 2018年
わずらわしい: 1位 1位
難聴がそれほどひどくない: 2位 3位
補聴器を使用しても元の聞こえに戻らない: 3位 2位
補聴器を購入する経済的な余裕がない: 4位 (9位)
補聴器は騒音下では役に立たない: 5位 5位
ほとんどの場所でよく聴くことが出来る: 6位 4位
低音の人の声が聴きにくいだけ: (7位) 6位
補聴器の性能はこの4年間でかなり進歩しました。
販売する担当者の知識や経験も上がったはずなので、理由の上位がほとんど変わっていないのは何故なのでしょうか?
一般には知名度が相当低い認定技能者ですが、ここ四年間で人数は飛躍的に増えました。
2018年と2022年では質問内容が多少違うので単純比較は出来ませんが、
2018年は補聴器を購入した際に対応した人を認定技能者と認識したのは50%でした。
2022年に補聴器保有者に認定技能者という名称を知っているか訪ねたところ、知っていたのはわずか41%でした。
毎年高額の経費を費やして技能者数の拡大と技能者としてのレベルアップに務めてきた様ですが、費用対効果に大きな疑問を感じます。
結論としては補聴器が庶民の身近なものにならなければ市場の拡大は出来ないということだと思います。
印象が良くわかりやすい漫画形式のPRとか、本人も軽度難聴の人気芸人に、
幅広い分野で軽度難聴者と補聴器有用の体験インタビューをしてもらうのが良い方法の様に思います!
JapanTrack 2022!
JapanTrack 2022!
一般社団法人日本補聴器工業会が補聴器の大規模市場調査「JapanTrack 2022」を実施しその結果を公表しました。
この調査は2012,2015,2018年に続く4回目の調査でした。
前回の2018年から4年間が経過し、補聴器業界に関連した関係団体が鋭意努力した結果、
補聴器の普及率が前回の14.4%から15.2%に増加しました。
大変良い傾向だと思いますが、欧米各国の普及率に比べるとまだまだ低く普及方法に課題があるように感じました。
今後データから読み取れる課題を探って行きたいと思います。
2022年第1~4四半期(1~12月)補聴器出荷台数!
2022年第1~4四半期(1~12月)補聴器出荷台数!
2022年第4四半期の補聴器出荷台数が公開され、2022年全体の数字が判明しました。
内容は次の通りです。
2022年 1月~12月(前年比) タイプ別構成比(前年の構成比)
合計 600,178(101.7%)
ポケット型 14,058( 87.6%) 2.3%( 2.7%)
耳かけ型 158,132(103.8%) 26.3%(25.8%)
RIC型 195,523( 95.9%) 32.6%(34.5%)
メガネ型 239( 73.8%) 0.1%( 0.1%)
耳あな型 183,676(102.1%) 30.6%(30.5%)
既成耳あな型 48,550(128.9%) 8.1%( 6.4%)
2022年10~12月は残念ながらコロナ第8波の影響で前年比マイナスになりましたが、
2022年全体では待望の60万台に到達しました。
2023年からは自粛ムードが解消して多くの人が外出し、社会活動におけるコミュニケーションが増えると思います。
社会活動に不可欠な聞こえの必要性がさらに認識され、補聴器の販売拡大も期待出来るのではないでしょうか?
補聴器の種類で見ると簡単に装用できる既成耳あな型が伸びています。
このタイプには各メーカーがこれからも比較的よい製品を投入することが予測されますのでさらに伸びる見込みです。
また、マスク装用が減ることでRIC型も再度販売が伸びるように思います。
これから購入される方はこれら2タイプを中心に販売店で相談されては如何でしょうか?
2022年第1~3四半期(1~9月)補聴器出荷台数!
2022年第1~3四半期(1~9月)補聴器出荷台数!
2022年第3四半期の補聴器出荷台数が公開されました。
2022年9月末までの詳細は次の通りです。
2022年 1月~9月(前年比) タイプ別構成比(前年の構成比)
合計 437,685(103.1%)
ポケット型 10,526( 86.9%) 2.4%( 2.9%)
耳かけ型 113,985(102.5%) 26.0%(26.2%)
RIC型 142,811( 97.1%) 32.6%(34.7%)
メガネ型 183( 66.8%) 0.1%( 0.1%)
耳あな型 132,699(102.2%) 30.3%(30.6%)
既成耳あな型 37,481(157.5%) 8.6%( 5.6%)
2022年7~9月が前年割れだったですが、第3四半期終了時点ではかろうじて前年比増は維持出来ました。
コロナ禍の第7波が収束に向かい旅行も解禁になったのでもっと補聴器の販売が増えても良さそうですが伸び悩んでいます。
原因は昨今の物価高が全般的な購買意欲を縮小させていること、
さらにソニーが近々日本で新製品を販売する見込みなのでそれを期待して待っている可能性などが考えられます。
3年間続いているコロナ禍やロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや物価高は補聴器業界にもかなり影響を及ぼしていると見られ、
今後補聴器メーカーが従来の卸業中心から小売り分野への積極的な参入・強化に進む可能性があるように思います。
ソニーがOCT補聴器事業に参入!
ソニーがOCT補聴器事業に参入!
ソニーは25年以上前にマイクがイヤホーンに搭載されている箱形の補聴器を販売していた実績がある。
箱形は本体をシャツのポケットなどに入れて使用するのがスタンダードでシャツとの衣擦れが雑音となっていたため、
当時は革新的な補聴器と評判であった。
しかし、補聴器市場自体がニッチな市場なのでソニーの事業規模にそぐわないとして撤退した経緯がある。
一方、本サイトのブログで何度か解説して来たが、米国で2018年に補聴器のOTC販売を認可する動きが始まり、
当初認可を担当するFDAのゴーサインが2020年には出る予定だったが、コロナ感染の出現で作業が遅れたようで、
最終的に2022年8月に認可された。
補聴器のOTC事業とは、従来認可された専門店だけで販売されていたものが、医師の処方箋無しで販売出来ることを意味するので、
薬局でも眼鏡店でもディスカントストアでも販売出来き、価格の低下と市場の拡大がきたいできるのである。
今回ソニーはデンマークの補聴器メーカー、WSAudiology Denmark A/Sと協業契約を締結して、
米国市場でのOTC向け補聴器の開発と販売に乗り出したものである。
WSAudiologyはワイデックスとシバントスが合体して出来た統合会社なので、
ワイデックスとシバントスの補聴器を扱っている販売店や眼鏡店でも販売されることになる。
製品的には既に日本で販売されている様に、携帯電話経由装用者自身がある程度の操作可能なできるデジタル耳あな型が中心となろう。
ソニーとWSAudiologyの企画が米国で上手く運ぶと、補聴器市場の50%を占めることも不可能ではないように思う。
FDAの認可と日本の厚労省とのこれまでの関係からすると、FDAで認可されたことは早晩厚労省も認可される流れなので、
米国での販売開始後速やかに日本市場に参入することになると推測される。
日本でどのぐらいのシェアを取れるかが注目されるところだが、
日本では従来から米国にない眼鏡店での取扱いや集音器を中心とした通販市場があるので、
それほど増えないと指摘する専門家もいれば、従来の販売経路にのせて大化けするとの見方をする専門家もいる。
この製品販売が拡大すると販売店の販売単価が下がるので、販売店の補聴器に対する見識により優劣格差が出るのではなかろうか?
2022年第1~2四半期(1~6月)補聴器出荷台数!
2022年第1~2四半期(1~6月)補聴器出荷台数!
2022年第2四半期の補聴器出荷台数が公開されました。
2022年6月末までの詳細は次の通りです。
2022年 1月~6月(前年比) タイプ別構成比(前年の構成比)
合計 287,419(105.1%)
ポケット型 6,762( 86.0%) 2.4%( 2.9%)
耳かけ型 73,142(101.7%) 26.3%(26.3%)
RIC型 94,767( 98.0%) 33.0%(35.4%)
メガネ型 115( 58.1%) 0.1%( 0.1%)
耳あな型 87,168(102.0%) 30.3%(31.2%)
既成耳あな型 25,465(223.9%) 8.9%( 4.2%)
2020年に出現した新型コロナウイルス感染の影響で落ち込んだ補聴器出荷台数は、
2021年にTV観賞用の需要が貢献し589,951台まで回復しました。
製品的には小型耳かけ型のRICが伸びていましたが、マスクを掛けた時に不具合があり、耳あな型が2021年から伸びたのです。
2022年に入ると耳あな型の中で比較的安く購入出来る既製品耳あな型が急速に伸びています。
2022年前半で出荷台数全体を見ると2021年同期比で13,900台増えましたが、
既製品耳あな型が14,090台増えているので、結果的にその他の製品は伸びていないことになります。
一般的に賃金が上がらない中、物価高騰が進んでいるため、補聴器についても価格が重要視される時代に入ったと思われます。
以前の既製品と異なり、最近の既製品は携帯経由ある程度の調整を自分で出来ることが購入者の部分的満足に繋がっている様です。
海外メーカーもこのカテゴリーに力を入れ始めていますので、将来的には耳あな型の半分はこのカテゴリーになることが予測されます。
補聴器購入で販売店を訪れた際は、先ずこのカテゴリーの補聴器を扱っているか聞いてみるのも良いのではないでしょうか?
東京都港区の高齢者の補聴器購入のための助成制度!
東京都港区の高齢者の補聴器購入のための助成制度!
昨日高齢者の# 補聴器購入 #の為の助成制度についてブログを掲載しましたが、東京都港区の助成制度について見てみましょう。
○ 港区は高齢者補聴器購入日助成事業を4月から開始しました。
○ 高齢者の社会参加をより促進することを目的とした事業とのことです。
○ 港区モデルと称し、補聴器相談医ならびに認定補聴器技能者と連携して、適正な# 補聴器 #の使用を支援していくとのことです。
○ 対象は港区在住の60歳以上の高齢者で身体障害者手帳の交付を受けていない方、つまり軽度及び中等度難聴が対象です。
○ 助成金は137,000円を上限とした補聴器購入費用です。
補聴器の金額がその金額以内であれば全額港区によって支払われますがそれ以上であれば、差額は自己負担となります。
但し、住民税課税の方は補聴器購入額の半額が上限で68,500までとなります。
○ 助成金の申請には補聴器相談医が在籍する港区内の耳鼻咽喉科の受診、および認定補聴器技能者による補聴器の調整が必要となります。
上記が港区モデルの概要です。
助成金が出来たこと自体は高く評価出来ますが、いくつか課題も残ります。
1.137,000円が上限とすると製品的には詳細な調整が出来ない標準品が対象になってしまいます。
一般的に補聴器に期待する事はもっと高次元と推測するのでこの金額は低すぎるノではないでしょうか。
2.どうしても137,000が上限ということであれば、選ぶ基準は補聴器の調整能力ではないでしょう。
いつも使うものなので自然な音質であることが一番です。
それに加え、# ハウリング抑制 #と# 騒音抑制機能 #がより優れている製品を選ぶべきです。
3.住民税課税者が半額というのは意味が不明です。難聴と言うことに住民税課税は関係無いと思うので一律の金額にすべきでしょう。
4.軽度・中等度難聴者は60歳以上に限りません。補聴器装用の拡大を促進するなら年齢制限は避けるべきです。
しかし、港区の予算余力もあるでしょうから、この課題は次年度以降に持ち越しとしましょう。
(注)補聴器の価格は幅が広く、最低ラインが下がり10万円以下の製品も出てきてますが、最高は60万円前後の高額です。
海外の大手メーカーは大凡自社製品を5段階に分けています。
これから購入される方は一体どのレベルを購入すれば良いか悩んでおられるかも知れません。
一般的にお勧めするのは中級レベルです。
最高級品は確かに調整能力では優れているのですが、その能力を駆使できる販売店の人は限られていると思った方が無難なので、
期待感が先行しないように気をつけましょう。