メニュー

リチウムイオン電池から全個体電池へ! - 天と地にある物事を想い巡らすサイト!よろず放談

お問い合わせ

ブログBLOG

リチウムイオン電池から全個体電池へ!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2019年07月23日(火)

リチウムイオン電池から全個体電池へ!

補聴器に使われている電池が充電式のリチウムイオン電池に急速に移行しています。
補聴器用電池の第1人社であるファルタ・マイクロバッテリー・ジャパン社の予測では、4年後に50%以上が充電式のリチウムイオン電池になるとのことですが、直近の動きからするともっと早まりそうな雰囲気があります。IoT社会のニーズに必要な充電池、さらに、電気自動車用の充電バッテリー向けの需要が現在世界で注目されています。現在の主流であるリチウムイオン電池は電解液を使用しますが、液漏れ及びそれに伴う発火の危険性があることや小型化がしにくいことなどがあり、特に電気自動車用については限界があります。
NEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)が2010年に作成した二次電池(充電池)技術開発ロードマップでは、2030年頃までに普及すべき革新二次電池の候補として全個体電池があげられていましたが、現在、まさにその開発競争に世界が動いています。全個体電池は電解液も固体であるため発火の危険性が少ないことや、出力特性を高められること、さらに小型化も可能になります。IoT分野では,TDK、村田製作所などが既に量産体制を構築し始めています。長時間使用可能なワイヤレス・イヤホーン用などの全個体電池は近々大量に出回ると思われます。電気自動車分野では、トヨタ自動車が主体となって、パナソニック、東芝、中国電池メーカーなどと連携して電気自動車用の全個体電池開発を発表しています。電気自動車の世界では、同時並行して、水素燃料電池車の開発も行われていますが、水素の保存法、再充填の手軽さ、価格、走行距離など、まだ課題が多く実現の時期がなかなか見えてきません。従い、全個体電池の技術革新が急速に進み、2030年にはガソリン車が大幅に減っているかもしれません!