ビッグバンで出来た宇宙は直径1センチメートルだった!
ビッグバンで出来た宇宙は直径1センチメートルだった!
上の図はビッグバンから現在そして宇宙の終焉(?)までを図解しています。
ビッグバンによる宇宙誕生は10(-36乗)秒後から10(-34乗)秒後というわずかな時間に、インフレーション理論により急膨張を起こしました。誕生したとき10(-34乗)センチメートルだった大きさが、なんと10(34乗)倍以上にまで一気に膨れあがったのです。僅か直径1センチメートルですが、「無」の状態から比べれば、超巨大な火の玉でした。この火の玉は超高温で素粒子が激しく動き回っているだけで、原子核さえ生まれることができなかったのです。宇宙の膨張が続くことで温度が冷えていき、3分後に水素の原子核(陽子1個)のほかにヘリウム(陽子2個と中性子2個)の原子核がつくられたと考えられています。しかし、電子が原子核のまわりを回れるほど十分に低くはなかったので、当時の宇宙はプラズマ(電離)状態で、電子はまだ自由に飛び回っていました。宇宙の膨張がさらに進み、温度が3000度まで下がると、動きの鈍った電子が原子核に捕まってその周囲を回るようになりました。光は電子の持つ電荷に反応するので、電子が原子核に捕まって初めて真っすぐ飛べるようになりました。この状態を「宇宙の晴れ上がり」と呼ぶそうですが、なんと38万年もかかったのです。この光が現在宇宙を満たしているマイクロ波です。その後、宇宙に存在する強い力、弱い力、電磁波力、重力が形成され、様々な重元素も生まれ現在に至っています。2020年に着工が予定されているハイパーカミオカンデが完成すると陽子の崩壊が観測される予定です。もし、崩壊が起きることが証明されると、陽子は水素の原子核そのものですから、宇宙の終焉も現実味を帯びることになるそうです。