光の速さはいつ定められたか?
光の速さはいつ定められたか?
1960年頃小学校で光の速さは秒速30万kmで地球を7回り半すると教えられました。
何故かこの数字は記憶から失われることなく現在に至っていますが、正確な速さを知ろうとした
意識はありませんでした。
あまりにも速いため一般人には細かな数字は必要ないのかもしれません。
現在国際的に定められている光の速度は 299,792.458km/秒 です。
1600年までは光の速度は無限であると思われていましたが、1638年に稲妻をみてガリレオ・
ガリレイが有限であると主張して計測しようと試みました。9km離れた二つの山の頂上に人が立ち、
片方がライトを照らし、もう一方が見えたら照らし返す方法で挑戦しましたが、光が速すぎて計測
出来ませんでした。
1926年にアメリカの物理学者マイケルソンが自ら開発したマイケルソン干渉計を用いて計測した
299,796+/―4km/秒がその後主流になり、約30万kmが通説になったようです。
そして、1973年にアメリカの物理学者エヴェンソンがレーザー光の周波数と波長を計測した数字
299,792.458m/秒が、1983年に国際度量衡総会によって光の速度と定められたのです。
国際的に定められたのが、これほど最近だとは知りませんでした!
コヨーテ・ビュート(Coyote Buttes)のザ・ウェーブ!
コヨーテ・ビュート(Coyote Buttes)のザ・ウェーブ!
新型コロナウイルスに感染すると自宅療養になる恐れから自粛ムードが高まる中、TVを見ると
コロナ禍関連ニュース一色で気が滅入ってきます。
明るいニュースは自分で見つけ出さないと行けないと思い、海外の美しい景色に目を向けることに
しました。これまでの職歴の中で主に渡航した先はヨーロッパと南米が多いのですが、観光をした
ことがあまりありません。米国に至っては、仕事で4回ほど行きましたが、残念ながら観光はニューヨークに
1回訪れただけなのです。TV番組や友人達の話から米国には日本にないスケールの大きい観光地が沢山あります。
実際に訪れることは様々な理由から厳しそうなので、このブログに掲載することで、訪れた気分になろうと思います。
まず選んだのはコヨーテ・ビュートのザ・ウェーブです。
アリゾナ州とユタ州の境界近くに位置しているバーミリオン・クリフ国定公園の中にこのコヨーテ・
ビュートのザ・ウェーブはあります。今から1億9960万年~1億4550万年のジュラ紀に堆積した
砂岩が長年水と空気に削られて形成された浸食地形(ビュート)です。ジュラ紀は恐竜が採石の時代でもあったので、
ここには1000以上の及ぶ恐竜の足跡の化石があるそうです。
コヨーテ・ビュートはノースとサウスに別れていて、いずれも訪れるには入場許可証を購入する
必要があります。お目当てのザ・ウェーブはノースにありますが、1日当り20人しか入場出来ません。
様々な酸化鉄による色の変化はまるで絵画を見ているような気分になります。
バオバブ!
バオバブ!
世界でも奇妙な木として知られるバオバブは、日本では観葉植物として販売されています。
エクアドル在住中どこかでバオバブを見た記憶がありますが、何とも奇妙な形状をしていたのが
記憶に残っています。
アフリカ大陸が原産地といわれている落葉高木ですが、マダガスカル、オーストラリア、インド、
南米にも分布しています。約1億5000年前にゴンドワナ大陸が地殻変動で分裂し、現在のような
大陸が形成されましたが、それ以前からバオバブは生息していたので、現在も各大陸で見ることが
出来ると言われています。
最も幹が太くなる樹木であるバオバブの平均は寿命300~500年、高さ30メートル、幹回り
15メートルですが、南アフリカに生息する画像のサンランドバオバブは樹齢6000年で幹回りが
47メートルもあります。
大木のバオバオは幹の中が空洞になり年輪で樹齢を測ることが出来ないので、化石などの年代を
調べる放射年代測定(炭素14年代法)を用います。
バオバブの名前の由来は明らかではありません。アフリカの国々で異なった呼び名がついて
いまが、セネガルの言葉では「一千年の木」という意味で、やはり長寿が特徴なのでしょう。
現在12種類あるといわれていますが、形状は必ずしも同じではありません。サンランドバオバブは
むしろ特別な形状で、画像のような、またはもっとスッキリした形状が有名です。
クエーサーとブラックホール!
クエーサーとブラックホール!
ブラックホールは有名ですが、クエーサーを知っている一般人はあまりいないように思います。
英語ではQuasarと書きますが、これはQuasi Stellarの短縮形で、日本語では準恒星状と訳して
います。下記はNASAが12月に公開したクエーサーのイラストです。
光学望遠鏡で宇宙を観測すると、恒星かと間違えそうな極めて明るい星のような存在があります。
これがクエーサーで、巨大なブラックホールとの関連が欠かせない存在です。
活発に活動している銀河の中心部分を活動銀河核といますが、その奥には巨大なブラックホールが
存在します。ブラックホール自体は見えない存在なのですが、周りのガスや塵を吸い込んで、ガスや
塵は降着円盤と称する円盤を形成します。ガスや塵は吸い込まれるときに、ブラックホールの周りを
回りながら円盤を形成します。この円盤を降着円盤といいます。
クエーサーとは降着円盤を形成している活動銀河核の一種と、天文学者の世界では考えられて
いるようです。
降着円盤内では、物質同士の摩擦によって莫大な熱が発生するので温度が数百万℃以上にもなり、
物質が気体を構成する分子が電離し陽イオンと電子に分かれて運動している状態になり、いわゆる
プラズマ化します。それによって降着円盤からはX線から可視光線、電波にいたるまでさまざまな
電磁波が強烈に放射されます。そして、場合によっては、この降着円盤の一部が細く絞られたガス流
として光速に近い速度で噴き出すことがあり、「ジェット」と呼ばれる現が発生します。イラストで銀河の
中心にあるクエーサーから銀河の両側に噴き出しているのがジェットです。
太陽系が属している天の川銀河にも巨大なブラックホールがありますが、過去にクエーサーの段階を
経験し、現在は中心のブラックホールに質量が供給されていないために、エネルギー放射活動が
終息した平穏な状態にあるそうです。
ブラックホールは大きく分けて二つのタイプがあります。一つは、自ら光り輝く重い星が、一生の最後
に爆発した後に残るブラックホール。もう一つは、たくさんの星の集まりである銀河の中心にある巨大
なブラックホールです。両タイプとも周りのガスや塵を吸い込むのですが、巨大なブラックホールの
方が当然吸い込む量は多く時間もかかります。タイプは別といて、ブラックホールが吸い込むガスや
塵が無くなったらどうなるのでしょうか?ここで登場するのがホーキング放射です。ホーキング博士
が提唱した学説で、ブラックホールはほんのわずかですが物質を放射しているらしいのです。
物質は突き詰めると粒子と反粒子が対になって現れ、くっつくと消滅することを繰り返しています。
ブラックホールの中に入った物質は出てこれませんが、ブラックホールの表面にある物質で粒子だけが外に向かい、反粒子は中に向かって中にある粒子とくっついて消滅することがあるのだそうです。そうすると外に出て行った粒子の分だけブラックホールは軽くなり、宇宙の年齢である138億年以上
の時間をかけてブラックホールは消滅すると考えられているそうです。全ての銀河で同じ現象が
起きると、全てのブラックホールが消滅し、その時が現宇宙の終焉なのかもしれません。
恐ろし先の長い話ですが、想像の世界が広がりますね!
大気圏と宇宙!
大気圏と宇宙!
我々が上を向くと空があります。全くの快晴であれば雲はなく水色と言うか青と言うか、綺麗な空間が
見えます。その青い空は大気圏か宇宙かわかりません。宇宙を感じるのは、昼は太陽が見えること、
夜は月や星が見えることで、なんとなく宇宙を見ている気になります。
地球を取り巻く大気圏と宇宙の境界はどの辺にあるのでしょうか?
大気とは地球を取り巻く気体の集まりで様々な成分があります。地上で我々が生存する源の気体は
大気の一部で空気と呼ばれています。
大気圏は次の様な層に分れています。
対流圏:
地表から約11kmまでで、雲が存在します。
成層圏:
11km~50kmの範囲でオゾン層があり温度が上がります。
中間圏:
50km~80kmの範囲でオゾンが減り温度が下がります。
熱圏:
80km~800kmの範囲で電解槽が広がっています。
急激に温度が上がります。
外気圏:
800km~10000kmの範囲です。
この圏内からは大気の気体分子や原子が宇宙空間に大量に流出しています。
大気があるか無いかでは10000kmが境界になりますが、一般的にはぐっと低く、ハンガリー出身の
航空工学者であるセオドア・フォン・カルマン氏が提唱したカーマン・ライン(100km)とされています。
国際航空連盟やアメリカ航空宇宙局(NASA)は、活動を円滑に進めるために便宜的にこの定義を
用いていますが、アメリカ軍では50海里である92.6km、連邦航空局では80km以上の高空を
宇宙空間と定義しているので、決定的な定義はありません。現象的に見ると、250km辺りで真空
空間になりますし、大気圏再突入の際に発生するブラックアウト(完全に視野を失う症状)は80km
くらいで起こります。
大気は目に見えないので大気圏と宇宙を見分ける事は出来ませんが、雲がある対流圏と成層圏の
境界くらいは認識しておきましょう!
宇宙のことを考えるのが楽しい!
宇宙のことを考えるのが楽しい!
新型コロナウイルスの出現で生活習慣が変わりました。
変わった事をいくつか掲載しましょう。
1. 遠くへの外出が減った。
2. 人との交流が減った。
3. 外食が減った。
4. TVを見る時間が増えた。
5. インターネット記事を見るようになった。
6. 健康に気を遣うようになった。
7. 様々な事に興味を持つようになった。
時間があるのでインターネット記事をいろいろ読みますが、知らないことが沢山ある事を痛感します。
また、TVに頻繁に出て来る人達の名前もほとんど知りません。これじゃいかんと思い、出来るだけ
覚えるように心がけているのですが、古希のせいかよほど印象が強くないと覚えられません。
全く困ったものです。
そんな中で、宇宙について思い巡らすことは結構気にいっています。そもそも宇宙物理学など理解
出来るわけではないのですが、わかりやすく解説している記事を読むとわかったような気分になる
ところが楽しいではないですか。更に、現在話題になっている下記のようなテーマは全て仮説なので、
自分なりに推測を広げて行くことが出来るのです。夢の中で自分なりの定義を作っているようなもの
です。
【はじめての補聴器】サイトを訪れる皆さんも思いを巡らせて、コロナ禍の煩わしさから自分を
解放してみてはいかがでしょう!
・宇宙の起源
・宇宙の起源前
・宇宙の終焉
・ブラックホール
・ダークマター
・ダークエネルギー
・中性子星
・マグネター
・グレート・トラクター
興味深い自然現象!
興味深い自然現象!
○だるま夕日:
だるま夕日とは太陽の光が屈折することで起こる蜃気楼の一種です。一般的には、だるま太陽と
言われ、だるま朝日もあります。
光が屈折する理由は空気の密度が気温の変化によって異なる状態になることなのです。
冬場は寒気などで空気が冷やされますが、海水はゆっくり冷たくなるので、そこに気温差が発生し
太陽がだるまの頭のように見えるのです。
○気嵐(けあらし):
海面から湯気が上がるような自然現象です。
この時期になると、寒気によって冷えた空気がそれよりも温度の高い水面に流れ込みます。そのため
海面近くの水蒸気が急激に冷やされて霧になるのです。
○笠雲:
笠雲と言えば富士山が有名ですが、独立峰の山頂付近に現れる雲です。まるで山が笠を被っている
ように見えることから笠雲と名付けられました。
笠雲が発生するには、①上空の風が強いこと、②湿った空気が存在することが前提になります。
湿った空気が強い風で山にぶつかって持ち上げられると、両側や上方に風の流れが変わります。
空気が湿っている時、この空気が山にぶつかって持ち上げられることでと膨張し、その後冷えるので雲ができます。山頂の風下側では再び空気が下ることで空気が暖まって雲が消えるます。
結果として、山頂付近にだけ雲が出来続けているのです。
○ダブルレインボー:
9月10日のブログに記載した主虹と副虹のダブルレインボーですが、綺麗なものが福島県に
出現しました。
主紅は太陽と40~42度の角度、副虹は51~53度の角度に位置します。
主紅は水滴の中で1度反射して赤が最上部に見えますが、副虹は2度反射するので赤が最下部に
見えます。福島のダブルレインボーはその違いを鮮明に見せてくれています。
ハヤブサ2・カプセル回収!
ハヤブサ2・カプセル回収!
本日午前7時頃、オーストラリアの砂漠に落下したサンプルが回収されました。
明後日には日本に届くそうで、足かけ6年で成し遂げた偉業です。
サンプルの中身が期待通りの内容であり、多くの分析成果が出ることを期待します。
それにしても、宇宙からサンプルを落下させ、予定地に正確に落下させる人類の技術は
凄いの一言です!
12月6日にハヤブサ2が帰還させるカプセル!
12月6日にハヤブサ2が帰還させるカプセル!
6年前に打ち上げられたハヤブサ2が小惑星リュウグウから採取したサンプルを地球に帰還させる
ために、現在も秒速約4kmで地球に向かっています。昨日軌道の最終修正を行いましたので、
このまま順調に進めば、砂が入っているであろうカプセルを日本時間12月6日未明に大気圏に
突入させ、オーストラリア南部の砂漠地帯に着地させる見込みです。
遠隔操作でこの様なことが出来るのは夢みたいな話ですが、着地点もほぼ特定出来るようで、
回収するためのスタッフも現地に待機しているようです。
採取した砂を分析することで何がわかるのか期待して待ちましょう!
FUJIFILM SQUARE・ハッブル宇宙望遠鏡展!
FUJIFILM SQUARE・ハッブル宇宙望遠鏡展!
先日訪問した「138億光年 宇宙の旅」と同時並行して開催されている、ハッブル宇宙望遠鏡展を
訪れました。場所はミッドタウン ウエストの一階のFUJIFILM SQUAREです。
この展示会ではハッブル宇宙望遠鏡で撮影された画像を集中的に転じしています。
特に目を引いたのが貴石を集めたような星雲達の画像でした。
水素、窒素、酸素、硫黄などの化学成分がまとまって星雲を造っているのですが、見れば見るほど
不思議な気分にさせられます。
映像コーナーでは国立天文台副台長 渡部潤一氏が、「ハッブル宇宙望遠鏡とは」、
「宇宙空間に望遠鏡を設置する理由」、「ハッブル宇宙望遠鏡の画像の美しさの秘密」を説明してくれます。
そして、「写真展の見どころ」や、「ハッブル宇宙望遠鏡の天文学上の功績」、「打ち上げから30年を
迎えたハッブル宇宙望遠鏡の位置づけと役割」まで、幅広い内容を画像を交えて解説してくれます。