2030年を見据えて国連が定めたSDG‘sに潜むリスク!
2030年を見据えて国連が定めたSDG‘sに潜むリスク!
SDG‘sは17目標がある。以前掲載したので繰り返しになるが、認識を深めるために再度掲載する。
① 貧困を無くそう。
② 飢餓をゼロに。
③ すべての人に健康と福祉を。
④ 質の高い教育をみんなに。
⑤ ジェンダー平等を実現しよう。
⑥ 安全な水とトイレを世界中に。
⑦ エネルギーをみんなにそしてクリーンに。
⑧ 働きがいも経済成長も。
⑨ 産業と技術革新の基盤を作ろう。
⑩ 人や国の不平等を無くそう
⑪ 住み続けられるまちづくりを。
⑫ つくる責任、つかう責任。
⑬ 気候変動に具体的な対策を。
⑭ 海の豊かさを守ろう。
⑮ 陸の豊かさを守ろう。
⑯ 平和と公正をすべての人に。
⑰ パートナーシップで目標を達成しよう。
実に良く考えられた目標である。特に地球温暖化、水や食料危機、そして、プラスチック染は現実に直面している問題である。
一方、2030年までに飛躍的に進歩するであろうゲノムテクノロジーやAIはSDG‘s達成の鍵を握っていると同時に大きな問題も抱えている。
今回はゲノムテクノロジーに焦点を当てて、キーポイントをまとめてみた。
○ 塩基:A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)の組み合わせで成り立っている。
○ 人の塩基配列は数十億個。
○ ゲノム編集の新技術は2020年にノーベル化学賞が授与されたクリスパー・キャス9。
乳酸菌などが持つ特殊なたんぱく質は特定の配列を見つけ出し、その部分を切断する能力を持つ。
これに新たな配列を注入するとゲノムの書き換えが可能。
○ キメラとは異なる生物類の遺伝情報を持つ細胞が混ざった混合体、例えば人と猿。
○ デザイナーベビーとは親が子どもに望む特徴を持たせて出来る子。
○ ゲノム解析コストが100億円から1万円に。2030年にはヒトゲノム解析コストは限りなくゼロに。
○ 世界レベルでの倫理問題が存在する。
○ 1997年のユネスコ「ヒトゲノムと人類に関する世界宣言」第1条に【ヒトゲノムは人類の遺産】と記載されている。
言い換えると人類の財産であり、管理する責任があるということ。
○ ホーキング博士の予測では「ゲノム編集は、優れた遺伝子を持つ者と持たない者に人類を分断する可能性がある」。
○ 行動遺伝学によると、こころの成り立ちは遺伝率+共有環境+非共有環境。
○ パーソナリティでは約50%、知能では約70%が遺伝率。
○ 2030年はD.I.Y(do it yourself)でゲノム編集が出来る時代。
○ ゲノムテクノロジーについての議論で必要なことは①感染症対策②遺伝性疾患③炭素隔離
個々のキーポイントについての解説はしないが、是非各ポイントについて考えてみてほしい。
たった8年先の2030年に目標達成度が相当上がると同時に危機も増大していることを認識すべきである。