国際競争力ランキング!
国際競争力ランキング!
先日WEF(世界経済フォーラム)が発表した報告書によると、日本のランキングは昨年より3つ上がり5位となりました。一方、IMD(国際経営開発研究所)の報告書では9位になっています。WEFとIMDの違いについて調べてみたら興味深いことがわかりました。
WEFはスイスのジュネーブに本部を置き、世界賢人サミットともいわれる「ダボス会議」の主宰者として有名です。WEFが毎年発表する国際競争力ランキングの報告書は「Grobal Competitiveness Reports」として発表されていますが、世界の130以上の国・地域を対象として調査した結果を発表しています。調査項目は12大項目(制度的環境、インフラ整備、マクロ経済、保健衛生・初等教育、高等教育、市場効率性、労働市場効率性、投資市場洗練性、技術先進性、市場規模、ビジネス洗練性、技術革新)及び100以上の小項目に分かれています。国の生産性能力に関する要因を重視しているので、先進国のランキングが高くなる傾向があります。
IMDはスイスのローザンヌに本部を置くビジネススクールです。IMDが毎年発表する国際競争力の報告書は「World Competitiveness Yearbook」として発表されています。調査項目は4大項目(経済状況、政府の効率性、企業の効率性、インフラ)及び300以上の小項目に分かれています。企業活動を支援する環境を重視しているので、国力や経済力そのものの指標とするのは無理があると言われています。
両団体は、1995年迄は共同で報告書を出していましたが、1996年から袂を分かち現在に至っています。参考までにWEF報告書の20位までを掲載しておきます。全体の半分を欧州勢が占め、アジアではシンガポールの2位がトップでした。
順位 国名 スコア
1位 米国 85.6
2位 シンガポール 83.5
3位 ドイツ 82.8
4位 スイス 82.6
5位 日本 82.5
6位 オランダ 82.4
7位 香港 82.3
8位 英国 82.0
9位 スウェーデン 81.7
10位 デンマーク 80.6
11位 フィンランド 80.3
12位 カナダ 79.9
13位 台湾 79.3
14位 オーストラリア 78.9
15位 韓国 78.8
16位 ノルウェー 78.2
17位 フランス 78.0
18位 ニュージーランド 77.5
19位 ルクセンブルグ 76.6
20位 イスラエル 76.6
世界の外国人観光客訪問数ランキングTOP10!
世界の外国人観光客訪問数ランキングTOP10!
2017年以に世界各国。地域へ訪問した外国人訪問者の集計が出来上がりとp10が発表されました。当然日本は入っていると思いましたが、意外にも12位でした。2016年は14位だったので少しランクを上げています。東京オリンピックが開催される2020年は果たしてTOP10入りするでしょうか?
1位:フランス
30年以上も連続で首位を守り続けている観光大国です。フランスと言えば、パリの観光地のイメージが強いのですが、パリ以外にも世界遺産で有名なヴェルサイユ宮殿、モンサンミッシェルやコート・ダジュールの透き通った青い海が魅力的なニース、国際映画祭で有名なカンヌなど見どころが盛りだくさんあります。2017年に約8600万人もの外国人観光客が訪れています。2024年にパリで開催予定のオリンピックに向けて、年間1億人の外国人観光客を目指しているそうです。
2位:スペイン
スペインは世界遺産の数も世界3位で、バルセロナのサクラダファミリアとピカソの青の美術館、グラナダのアルハンブラ宮殿、トレドの街並み、マドリードのプラド美術館など、一生に一度は目にしたい観光スポットで溢れています。余談ですが、大生4年生の時に1ヶ月バルセロナでホームステイをし、その後SEAT500(500CCのレンタカー)に乗り、2週間かけて、バルセロナからヴァレンシア、アリカンテ、ムルシア、アルメリア、グラナダ、マラガ、カディズ、タリッファ、セビーリャ、コルドバ、トレドを経由して最後はマドリードにたどり着く4000kmのドライブ旅行をしたことがあります。訪れた町の雰囲気がそれぞれ違うのと、国土が赤土なのが印象的でした。バルセロナで何度も味わった、美味しいガスパチョが忘れられません。
3位:アメリカ
国が広いので当然1位だと思ったら3位でした。アメリカと言えばトップクラスの世界都市であるニューヨークや映画やテレビ産業の中心地であるロサンゼルス、カジノで有名なラスベガスが思い浮かびます。しかし、グランドキャニオンやイエローストーンなど国立公園も豊富です。また、4大スポーツ(MLB、NFL、NBA、NHL)の観戦に訪問する人も沢山いるのではないでしょうか?他にも、ディズニーランドやユニバーサルスタジオなど広大なテーマパークがあり、訪れるべき場所は尽きません。
4位:中国
長い歴史を誇る中国には、世界遺産の万里の長城、透き通った湖沼群の九寨溝、天安門広場など、数えきれないくらいの観光スポットがあります。歴史的文化遺産や心を奪うような美しい自然のスケールが大きいのも特徴です。食の世界を見ると、中華料理は大きく分けて、山東・江蘇・浙江・安徽・福建・広東・湖南・四川と8種類あります。訪れる地域によって調理方法や味つけが異なるのも魅力の一つです。
5位:イタリア
ヨーロッパ南部に位置するイタリアはブーツや長靴のような形をしていて、首都ローマだけでもサンピエトロ大聖堂、システィーナ礼拝堂、フォロ・ロマーノ、コロッセオやスペイン広場、トレビの泉など外せない観光スポットがたくさんあります。パスタ、ピザ、ドルチェで有名なイタリア料理が美味しいのも魅力です。また、ヴェネチアやミラノ、フィレンツェなどにも歴史歴建造物が豊富ですし、北に向かえばコモ湖、マッジョーレ湖やチェルヴィーノを眺めながらヴァル・ダオスタでの避暑を堪能することもできます。この先もランキング上位を維持することは間違いでしょう。
6位:メキシコ
麻薬カルテルの戦争が激化して治安が悪化しているらしいですが、カンクンやロスカボスなどのリゾート地は比較的安全で、白い砂浜とブルーの海が広がり、ハネムーナーにも人気です。世界遺産であるマヤ文明の「チチェン・イッツァ遺跡」やとてつもなく広いテオティワカン文明の「テオティワカン遺跡」などもあります。メキシコシティーに近づくと、飛行機の中でもせき込む人が出るほどの自動車が吐き出す排煙には驚かされます。
7位:イギリス
イギリスは、ヨーロッパ大陸の北西岸に位置するグレートブリテン島とアイルランド島北東部、そのほかの島々からなる国です。首都ロンドンのビッグベン、ロンドン塔、バッキンガム宮殿、大英博物館をはじめ、カントリーサイドに位置するコッツウォルやストーンヘンジなど、イングランドだけでも歴史ある観光地がいっぱいあります。そのほか、自治権を有するスコットランド、ウェールズ、北アイルランドにも多くの観光地があり、何度も訪れる訪問客が多数います。
8位:トルコ
アジアとヨーロッパをまたがるイスタンブールをはじめ、奇岩群で有名なカッパドキア、古代都市エフェソス、ノアの箱舟がたどり着いたとされるアララト山、なんとも言えないベリーダンスなど、見どころが満載です。世界三大料理のひとつであるトルコ料理も美味しいです。そんなトルコですが、2018年8月にたった1日でトルコ通貨のリラが20%以上も下落しました。その影響なのか高級品店街で買い物をしようとトルコを訪れる外国人観光客が増えているそうです。2018年はランキングを挙げるかもしれません。
9位:ドイツ
ノイシュバンシュタイン城やロマンチック街道、ベルリンの壁、ケルン大聖堂など、美しい街並みや歴世的建造物が豊富な国です。また、ビール、ソーセージ、ザワークラフトが有名で、毎年「オクトーバーフェスト」がミュンヘンで開催されています。
10位:タイ
「微笑みの国」と呼ばれアジアの1位に君臨しています。熱帯に属するタイは1年を通して温暖なことも人気の一つでしょう。バンコク以外にも、チェンマイやアユタヤ、プーケットなど魅力的な地域が多く、一度の旅行では行きれず、リピーターが多いそうです。
紅葉の季節になりました!
紅葉の季節になりました!
毎年我々を楽しませてくれる紅葉はどうして起きるのでしょうか?実はあまりよく理解していないのでは無いでしょうか?
まずは、葉が色づく条件があります。
1.地域によって異なりますが、一般的には朝の最低気温が8℃前後(※)より低くなる日があって、しばらくして色づき出します。
2.昼間の時間が短くなることで色づき始めます。
3.たっぷり日光を浴びる必要があります。
紅葉の色の変化は色素により緑→黄色→赤色と変化していきます。その色素とは次の3つです。
○ 緑色の色素「葉緑素クロロフィル」:葉を緑色にしている色素のことで、光を吸収し、二酸化炭素+水を、酸素+炭水化物に換えるためのエネルギーを供給しています。
○ 黄色の色素:「カロチノイド」:葉を黄色にする色素。光からエネルギーを吸収する役割を持ち、そのエネルギーはクロロフィルに運ばれます。
・赤色の色素「アントシアニン」:葉を赤色にする色素。熟したリンゴやブドウの皮の赤い色の原因となるものです。
一般的な紅葉の仕組を図解すると次のようになります。

もう一つ疑問に感じるのは、カエデやサクラなどの葉は赤く染まるのに、イチョウやポプラなどの葉は黄色に染まるのは何故だろうということです。実は色づく仕組みが違っているのです。カエデのように赤く染まる葉は、秋が深まり気温が低下し日が短くなると、葉の根元と枝の間に【離層(りそう)】と呼ばれるワインのコルク栓のような組織が形成されます。それにより、光合成で作られた糖が枝などに届かず、日光を浴びて糖とタンパク質が化学反応し、アントシアニンという赤い色素が作られるのです。(その図解)

一方、イチョウなどの黄色くなる葉はカロチノイドとクロロフィルが含まれています。季節が進み気温が下がると、クロロフィルが先に分解され、分解が遅いカロチノイドの色が際立って見えるようになり、黄色く見えるようになるのです。(その図解)
はやぶさ2・リュウグウへの着地延期!
はやぶさ2・リュウグウへの着地延期!
今月末に予定されていたリュウグウへの着地が来年1月以降に延期されました。JAXAの発表によれば、画像の分析結果、地表面が想定以上に険しい為、今後慎重に場所を選んで着地を目指すとのことです。着地に支障が出る直径50センチ以上の岩が多いので、直径100メートルの場所ではなく、直径20メートルに範囲を狭め、より安全な場所を探すことになりました。11月~12月は、はやぶさ2との交信が悪くなるため1月以降にしたものです。着地に失敗すると全てが台無しになるので、慎重を期してもらいましょう!
補聴器出荷台数・2018年7~9月!
補聴器出荷台数・2018年7~9月!
2018年第3四半期(7月~9月)の出荷台数が発表されました。
総台数は146,175台で、前年同期比1.1%の増加です。
ポケット型は4,833台で、前年同期比14.2%の減少です。
RIC耳かけ型は49,522台で、前年同期比12.0%の増加です。
通常の耳かけ型は49,470台で、前年同期比0.4%の微増です。
メガネ型は92台で、前年同期比11.5%の減少です。
耳あな型オーダーメイドは39,832台で、前年同期比3.7%の減少です。
既製品の耳あな型は5,306台で、前年同期比33.1%の増加です。
2018年1月~9月の状況は下記の通りです。
総台数は434,283台で、前年同期比1.1%の増加です。
ポケット型は14,556台で、前年同期比17.6%の減少です。
RIC耳かけ型は146,023台で、前年同期比15.8%の増加です。
通常の耳かけ型は138,957台で、前年同期比1.8%の増加です。
メガネ型は249台で、前年同期比29.9%の減少です。
耳あな型オーダーメイドは117,0220台で、前年同期比4.4%の減少です。
既製品の耳あな型は17,476台で、前年同期比30.7%の増加です。
主宰者コメント:
―全体としては2018年前半の好調を維持しています。9月に開催された補聴器フォーラム2018の影響で最終四半期(10月~12月)に出荷台数の増加が期待されます。
―製品のカテゴリー別にみるとRIC耳かけ型が益々増加する傾向にあります。背景としては、各メーカーの製品が品質的に向上していることや充電式が広まっていることが考えられます。これから購入を検討される方は、まずRIC耳かけ型を試してみることをお勧めします。耳あな型オーダーメイドは減少傾向に歯止めがかかりません。耳かけタイプが多少見えても構わないという時代になってきたのかもしれません。
―既製品の耳あな型も増えています。ほとんどが小型の耳穴型ですが、気安く耳に挿入出来ることが人気の要因です。加えて、一部のメーカーがかなりレベルの高い機種を使用していることも影響しているかもしれません。
はやぶさ2・マスコット着陸に成功!
はやぶさ2・マスコット着陸に成功!
10月3日にマスコットが無事リュウグウに着陸して、その後17時間の地表分析に成功しました。マスコットは、ドイツ航空宇宙センター(DLR)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)が共同開発し、JAXAの探査機に乗せるという国際共同ミッションで、大きさは縦横約30センチ、高さ約20センチの直方体です。小惑星の鉱物を近赤外線と顕微鏡を使って観測、分析する「分光顕微鏡」のほか、磁力計、広角カメラ、温度を測る熱放射計を搭載しています。ミネルバ2は表面の撮影をするだけでしたが、マスコットは分光顕微鏡を使って表面の物質をその場で分析することによって、鉱物に有機物や水が含まれるか、どのような鉱物かなどを明らかにでき、リュウグウの形成過程に迫る科学的なデータを得られると期待されています。はやぶさ2は「リュウグウへの計画通りの到着」「ミネルバ2の2台の分離成功」に続き、「マスコットの着陸と分析」に成功し、着実に運用のハードルを越えてきました。今月末には本番と言える探査機本体の着陸が予定されています。岩石などの凹凸が激しい地表に無事到着させて、一連の作業とデータ収集が出来るのか注目されます。画像はマスコットのイメージです。
鹿児島県の紅葉スポット!
鹿児島県の紅葉スポット!
桜島や霧島連山の噴火で少し怖い感じもしますが、海あり山あり歴史あり、そして、懇切丁寧な補聴器販売で評判の谷山補聴器センター様がある鹿児島県の紅葉スポットを掲載します。
○ 観音滝公園(鹿児島県薩摩郡さつま町中津川7601)
10月下旬頃から観音滝周辺のモミジが鮮やかに色づきます。清流館と体験館に挟まれる主道を過ぎて、おとぎ橋から見える川と朱に染まった大自然が描きだす風景は見応え充分です。
○ 藺牟田池県立自然公園(鹿児島県薩摩川内市祁答院町藺牟田)
県立自然公園内にある周囲約4kmの藺牟田池は、なだらかな7つの外輪山に囲まれた火口湖で、生態系に重要な湿地としてラムサール条約にも登録されています。国の天然記念物である浮島があり、赤く色付いたモミジが湖面に映るさまと背後の外輪山のコントラストストがとても美しいです。
○ 霧島神宮(鹿児島県霧島市霧島田口2608-5)
天孫降臨神話が伝わる霧島神宮は、春は桜、秋は紅葉が美しいことで有名です。大鳥居手前の県道沿いの紅葉から始まり、参道から境内にかけて幻想的な紅葉風景が続きます。格調高い朱塗りの社殿とのコラボが荘厳な雰囲気を醸し出しています。
○ 霧島温泉郷(鹿児島県霧島市霧島温泉郷)
霧島山から湧き出る霧島温泉郷は大小9つの温泉があります。霧島温泉郷からえびの高原に至る県道1号小林・牧園線沿線は、ドライブしながら紅葉が楽しめます。特に標高1411mの大浪池は紅葉の名所として人気です。国道223号沿いの新川渓谷は、天降川の川面に映える渓谷の紅葉が楽しめます。
○ 曽木の滝(鹿児島県伊佐市大口宮人628-41)
曽木の滝は滝幅210m、高さ12mの壮大なスケールを誇り、東洋のナイアガラとも呼ばれています。千畳岩の岩肌を削るように流れ落ちる水流とその轟音は豪快で迫力満点です。秋は滝の白い水しぶきと色鮮やかなモミジやイチョウとのコントラストを楽しめます。例年開催される「曽木の滝公園もみじ祭り」では、滝や紅葉のライトアップが行われるので美しさが際立ちます。
京都の苔名所!
京都の苔名所!
歴史と美を誇る京都には苔名所がたくさんあります。大原、洛北、洛東、洛西、洛南それぞれに有名な場所を探してみたら合計30にもなりました。このほかにもたくさんあると思いますが、少なくともこの30名所は全て訪れてみたいものです!
○ 大原:
三千院
比叡山の麓に堂宇を並べる天台宗のお寺。国宝・阿弥陀三尊像を祀る往生極楽院が建つ有清園は杉木立に覆われ、苔の生育にも適しているため、一面の緑が美しいです。
実光院
勝林院の子院のひとつとして建てられたお寺。初秋から春にかけて花を咲かせる不断桜が見られることで有名です。
勝林院
長和2年(1013)に創建された天台宗のお寺で、「天台声明」発祥の地と言われています。素朴な風情が漂う本堂前の参道にはスギゴケが多く敷かれ、紅葉とのコントラストが見事です。
来迎院
仁寿年間(851-854)に慈覚大師円仁によって開かれたお寺です。境内は木立が多く、湿潤な環境下であるため、様々な種類の苔を見ることができます。
○ 洛北:
圓光寺
紅葉の美しさで知られる臨済宗のお寺です。「十牛之庭」は空を覆うような楓や足下に広がる苔に加え、竹林がしっとりとした風情を醸し出します。
源光庵
本堂にある丸い「悟りの窓」と四角い「迷いの窓」で有名ですが、苔鑑賞をするには、一面が苔で覆われた書院に面するお庭です。
大徳寺 龍源院
壺庭である「東滴壺(とうてきこ)」と、「一枝坦(いっしだん)」、「龍吟庭(りょうぎんてい)」、「滹沱庭(こだてい)」の3つの枯山水庭園を有する大徳寺の塔頭寺院です。なかでも龍吟庭は、お庭一面が苔に覆われ、禅寺の厳めしい風情の中に優しい彩りを添えています。
瑠璃光院
比叡山麓の八瀬の地に佇む寺院で、春と秋の一定期間公開されます。黒塗りの机の天板に反射するモミジの光景は有名です。
蓮華寺
石川丈山が作庭したと言われ、池と石組みが特徴的なお庭で知られます。本堂を取り囲むように敷き詰められた苔の絨毯が見事です。
曼殊院
鶴島と亀島を配した書院前の枯山水庭園や茶室前の露地庭など、随所に苔を取り入れた光景をみることができます。
○ 洛東:
建仁寺
京都最古と伝わる禅寺で臨済宗建仁寺派の大本山です。苔や楓の木、石組みから構成される「潮音庭」は、どこからみても正面に見えるように計算された造りになっています。秋は、苔の絨毯とモミジの色鮮やかなコントラストに目を奪われます。
銀閣寺[慈照寺]
室町幕府8代将軍・足利義政が造営した山荘を、義政の死後、禅寺に改め創建されました。国宝・観音殿(銀閣)など、洗練された東山文化の粋を感じられます。山の斜面を利用した庭園には苔の絨毯が広がり、雨上がりなど特に美しいです。
法然院
法然が、弟子の住蓮・安楽とともに六時礼讃の修行をした草庵を起源とし、江戸時代初期に再興されました。清浄な空気に包まれる境内では、茅葺き屋根の山門をしっとりと覆う苔や、白砂壇の周りに繁るスギゴケなど、味わい深い苔の姿が見られます。
南禅寺 天授庵
南禅寺三門の横に建つ塔頭寺院です。方丈前の枯山水と、書院南側の池を中心とした池泉回遊式の2つの庭があり、趣もそれぞれ異なります。枯山水庭園は、苔生した園路に菱形の飛び石が並ぶ、モダンデザインで、池泉庭園は天然の苔が自生し、深い緑の景色を作り出しています。
南禅寺 南禅院
亀山法皇の離宮跡で南禅寺発祥の地に建つ寺院は、鎌倉時代末を代表する池泉回遊式庭園です。庭の中心となる上池・下池の周りにはこんもりとした苔が広がり、建物・モミジ・池・苔のバランスの妙に注目しながら鑑賞したいお庭です。
圓徳院
北政所ねねが晩年を過ごした場所に建立された寺院です。モミジや杉の木も植わり、庭一面に広がる苔からも桃山文化の美が感じられます。
青蓮院
皇室ゆかりの門跡寺院のひとつです。相阿弥作の池泉回遊式庭園「相阿弥の庭」をはじめとする4つの庭園が見どころで、龍心池周りに生息する苔や、宸殿前庭園全体に広がる苔の緑が特にいきいきとして美しいです。
○ 洛西:
常寂光寺
藤原定家が山荘「時雨亭」を構えた場所とも言われ、自然豊かな山腹に堂宇を並べてあり、仁王門の周りは特に苔の緑が美しいです。
祇王寺
『平家物語』に登場する祇王ゆかりのお寺です。茅葺き屋根の草庵の前に苔庭が広がり、約30種類の苔が生育しています。
野宮神社
『源氏物語』にも登場し、縁結びの社としても有名です。境内で目を惹くのが、淡い緑が美しい「野宮じゅうたん苔」です。
宝厳院
春と秋に期間限定で公開される天龍寺の塔頭寺院です。嵐山を借景とする「獅子吼(ししく)の庭」には、100種類以上もの苔が生育し、庭園に潤いと彩りを添えます。
鹿王院
足利義満によって建てられた宝幢寺の塔頭寺院のひとつです。客殿の前には苔生したお庭が広がり、嵐山を借景に苔の海に浮かぶかのような舎利殿の光景が雄大で美しいです。
西芳寺[苔寺]
苔の美しさで有名な世界文化遺産のひとつです。お庭は夢窓疎石による作庭と伝わり、黄金池の周りを中心として約120種の苔が生息し、1年を通して緑豊かな景観美を作り出しています。
地蔵院[竹の寺]
一休宗純が幼少期を過ごしたと言われ、「竹の寺」としても有名です。本堂と方丈を結ぶ参道や、京都市の名勝に登録される「十六羅漢の庭」など、苔のみどりも美しいです。
龍安寺
有名な方丈南庭の枯山水庭園は石と苔が絶妙なアクセントを作り出しています。鏡容池の北側や西側の参道は杉木立に覆われ、緑の絨毯が広がります。
妙心寺 桂春院
年間を通して公開されている妙心寺の塔頭寺院です。「清浄の庭」「思惟の庭」「真如の庭」「侘びの庭」と、趣の異なる4つの庭があり、なかでも「侘びの庭」は茶室に付随する露地庭園で、一面に敷かれた苔がしっとりとした風情を醸し出しています。
○ 洛南:
東福寺
京都随一の紅葉名所として知られる寺院で、通天橋からの景色は圧巻のひと言です。庭園の美しさにも定評があり、作庭家・重森三玲が方丈の東西南北に配した「本坊庭園」はぜひ訪れてみてください。ふかふかと立体感ある苔と敷石が斬新な空間を作り出す北庭「市松の庭」は特に印象深いです。
東福寺 芬陀院
東福寺の塔頭寺院のひとつで、通称「雪舟寺」と呼ばれています。枯山水の「鶴亀の庭」は雪舟作と言われ、鶴や亀の形に模した石組みの島が、まるで苔の海に浮かんでいるかのようです。茶室「図南亭」の西側の露地庭や東庭は、苔だけでなくさまざまな木々や植物が配され、洗練された景観です。
東福寺 霊雲院
東福寺の塔頭で、昭和の作庭家、重森三玲が復元した2つのお庭があります。ひとつは、仏教の世界観を模した「九山八海(くせんはっかい)の庭」で、もうひとつは雲と川の流れを鞍馬砂と白砂で表現した「臥雲(がうん)の庭」です。どちらの庭も、砂の色や苔と木々の緑の調和がなんとも美しいです。
泉涌寺 雲龍院
泉涌寺の塔頭寺院です。見る角度によって4つの雪見障子からの景色が変化する「蓮華の間」や、「悟りの間」の丸窓からの景色はフォトスポットとして人気です。
本庶京都大学特別教授・ノーベル医学・生理学賞授与!
本庶京都大学特別教授・ノーベル医学・生理学賞授与!
本庶特別教授がノーベル医学・生理学賞の授与が決まりました。対象となったのは、本庶特別教授の基礎研究に小野薬品工業が協力して製品化にこぎつけた「オプジーボ」と称し、世界のがん治療を革新した免疫治療薬です。オプジーボは「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれる薬剤ですが、がんの発生過程からオプジーボの必要性に至るまでを辿ってみましょう。
① 人間の周りには、細菌やウイルスなどの病原体が無数に存在しており、常に体内に侵入してくるのですが、それらの病原体などから体を守っているのが免疫です。免疫は、常に体内を監視しており、がん細胞も含めて異物を見つけると、その異物を攻撃して体内から排除しようとします。
② この役目を担っているのは白血球の一種であるリンパ球のT細胞です。リンパ球には他にNK細胞とB細胞がありますが、T細胞が主に異物(感染した細胞など)を見つけて排除するという、免疫機能において重要な役割を担っています。
③ 体内では毎日多数の異常な細胞も発生していますが、通常は免疫の力によって異常な細胞は排除されています。一方、免疫細胞には、正常な細胞を攻撃しないように、過剰な免疫が働かないようブレーキとなる「制御システム」も備わっています。これを「免疫チェックポイント機構」と呼びます。
④ がん細胞は、正常な細胞からがん細胞へ変化していく中で、「免疫から逃れる力」を得ていきます。がん細胞がPD-L1というタンパク質をつくり出し、T細胞に存在する物質(PD-1)と結合すると、免疫チェックポイント機構を変質強化するが如くT細胞が働かないようにするのです。
⑤ ここで今回の主役であるオプジーボの登場です。オプジーボは、T細胞のPD-1と結合して免疫の働きにブレーキがかからないようにする免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれる薬剤なのです。オプジーボが血液に入ると、T細胞のPD-1と結合し、がん細胞とT細胞の結合が阻害されます。その結果、T細胞はがん細胞からの妨害を受けることなく、がん細胞を攻撃できるようになるのです。
本庶研究室で「PD-1」を発見してからオプジーボが販売されるまで二十数年かかっているそうですが、ノーベル賞授与に十分値する成果だと思います。日本ではすでに悪性黒色腫(メラノーマ)、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部がん、ホジキンリンパ腫、悪性中皮腫、胃がんなどのがん種での投与が承認されていますが、今後は一人でも多くのがん患者が恩恵を受けられるように、オプジーボの適応拡大に期待しましょう!
熊本県の紅葉名所!
熊本県の紅葉名所!
9月末日になりこれから各地で紅葉が日本全体を彩る時期になりました。各地の名所をいくつか紹介していきたいと思います。まずは、熊本地震から復興途上にあり、株式会社視聴覚センター様がある熊本県です。
○ 「五家荘」熊本県八代市泉町
九州脊梁に囲まれて点在する五家荘は、椎原他5つの集落の総称で、平家の落人伝説が残る秘境としても有名です。梅の木轟公園に架かる吊橋(橋長116m、高さ55m)は、周辺の風景と橋の独特な構造美が調和していて、モミジやカエデ、ブナ、ドウダンツツジが山間を色とりどりに染め上げます。
○ 「蘇陽峡」熊本県上益城郡山都町長崎
約200mの高さに切り立つ絶壁が約10kmにも渡って続く、九州のグランドキャニオンと呼ばれる渓谷です。長崎鼻展望台からは谷底をぬうように流れる五ヶ瀬川と、四季折々の絶景と紅葉が堪能できます。
○ 「緑仙峡」熊本県上益城郡山都町緑川
緑仙峡は、くまもと名水百選に数えられる緑川水源一帯の流域で、ブナやクヌギなどの原生林に囲まれています。寒暖差が激しいので、燃えるように木々が色づき、多くの絶壁や岩などが迫力満点の情景を展開します。
○ 「球磨川」熊本県球磨郡球磨村
日本三大急流として名高い球磨川沿いは各所で紅葉が見られます。特に、球磨川と肥薩線を見下ろすようなロケーションの一勝寺の境内は、赤と黄が鮮やかな紅葉と梵鐘のコントラストや、紅葉の中を駆ける列車も鑑賞できる隠れ家的スポットです。
○ 「麓城跡」熊本県球磨郡あさぎり町上南3265-2
谷水薬師の本堂横から延びる遊歩道を15分ほど歩いたところにある麓城跡で、かつてこの地を治めた豪族上村氏の居城跡です。城跡一帯にある約100本のモミジが一斉に色づき、360度どこを見渡しても絵になる、球磨郡内でも屈指の紅葉の名所です。