ソニーがOCT補聴器事業に参入!
ソニーがOCT補聴器事業に参入!
ソニーは25年以上前にマイクがイヤホーンに搭載されている箱形の補聴器を販売していた実績がある。
箱形は本体をシャツのポケットなどに入れて使用するのがスタンダードでシャツとの衣擦れが雑音となっていたため、
当時は革新的な補聴器と評判であった。
しかし、補聴器市場自体がニッチな市場なのでソニーの事業規模にそぐわないとして撤退した経緯がある。
一方、本サイトのブログで何度か解説して来たが、米国で2018年に補聴器のOTC販売を認可する動きが始まり、
当初認可を担当するFDAのゴーサインが2020年には出る予定だったが、コロナ感染の出現で作業が遅れたようで、
最終的に2022年8月に認可された。
補聴器のOTC事業とは、従来認可された専門店だけで販売されていたものが、医師の処方箋無しで販売出来ることを意味するので、
薬局でも眼鏡店でもディスカントストアでも販売出来き、価格の低下と市場の拡大がきたいできるのである。
今回ソニーはデンマークの補聴器メーカー、WSAudiology Denmark A/Sと協業契約を締結して、
米国市場でのOTC向け補聴器の開発と販売に乗り出したものである。
WSAudiologyはワイデックスとシバントスが合体して出来た統合会社なので、
ワイデックスとシバントスの補聴器を扱っている販売店や眼鏡店でも販売されることになる。
製品的には既に日本で販売されている様に、携帯電話経由装用者自身がある程度の操作可能なできるデジタル耳あな型が中心となろう。
ソニーとWSAudiologyの企画が米国で上手く運ぶと、補聴器市場の50%を占めることも不可能ではないように思う。
FDAの認可と日本の厚労省とのこれまでの関係からすると、FDAで認可されたことは早晩厚労省も認可される流れなので、
米国での販売開始後速やかに日本市場に参入することになると推測される。
日本でどのぐらいのシェアを取れるかが注目されるところだが、
日本では従来から米国にない眼鏡店での取扱いや集音器を中心とした通販市場があるので、
それほど増えないと指摘する専門家もいれば、従来の販売経路にのせて大化けするとの見方をする専門家もいる。
この製品販売が拡大すると販売店の販売単価が下がるので、販売店の補聴器に対する見識により優劣格差が出るのではなかろうか?