A5-12とは何か?
A5-12とは何か?
驚くような値が付いたブランド牛の名札がついた肉が肉屋さんやスーパーの精肉コーナーに
陳列されています。ブランド牛とは、例えば神戸牛や松阪牛等です。
名札や値札と同様にA5-12のような表示も目にします。
これは日本食肉格付協会が定めるランク付けなのです。
全国には200種以上のブランド牛があり、各肥育地の生産者団体が独自にブランド牛の
定義を設定していますが、基準がバラバラなので、日本食肉格付け協会が統一基準を設定
したものです。
「A」とは歩留等級のことですが、これは可食率を意味します。1頭の牛から頭、足、尾、
皮、骨、内臓などを取り去った肉を枝肉といいます。この枝肉の量に対してどれくらいの
部分肉(ヒレ、ロース、サーロイン、モモ、バラなど計13部位)がとれるかが可食率で、
A,B,Cの3ランクで示したものです。
A:72%以上で可食部の率が高い
B:69~72%未満で標準値
C:69%未満で可食部の率が低い
別の分け方で、和牛の子供を産んでいない未経産牛はAランク、和牛以外の肥育牛は
Bランク、経産牛はCランクともいわれています。
「5」は肉質等級と称し、枝肉の切断面から、次の4つの項目について計測し、
1等から5等まで格付けするものです。
・脂肪交雑(霜降りの状態)
・肉の色沢
・肉のしまり、きめ
・脂肪の色沢と質
5等級が最も肉質がよく、4等級はやや良好、3等級が標準、2等級は標準に準ずる、
1等級は肉質が劣るという評価になります。
上記4つの項目の中で脂肪交雑についてはさらにMBS1から12の表示がされている
こともあります。BMSとはビーフ・マーブリング・スタンダードの略で、脂肪交雑を
評価する基準のことです。霜降り状態を12の段階に分け、さらに、5つの等級に格付け
しています。No1は1等級、No2は2等級、No3~4は3等級、No5~7は
4等級、No8~12は5等級になります。5等級が最上等級です。
結局A5-12とは歩留まりが良く、肉質も良く、そして和牛の特徴であるサシが綺麗に
入った最高級の肉であることを示しています。
個人的にはA5-12の高級和牛は食べたことがないように思うので、大変高額ですが
いつか味わってみたいと思います。