UMAMILL社の発想が素晴らしい!
UMAMILL社の発想が素晴らしい!
5月4日のブログで、令和時代に取り組むべきこととして、「すべての分野で高品質の生産性向上」を挙げました。また、人口減少が進む日本においては生産性の向上を輸出市場に向けるべき点も指摘しました。この時点では特に述べてはいなかったのですが、日本の高い農業技術が念頭にありました。
私の持論なのですが、日本の食文化は原料から製品に至る過程で、生産管理から品質管理まで世界最高水準にあるとおもいます。日本食はもちろんのこと、他国の料理についても、出来栄えの完成度は、本国すら凌ぐものもあるのではないでしょうか?また、アジアのみならず欧米諸国からの観光客が日本に来ては、自国の料理を食べて堪能されているシーンをよく見かけますし、海外のレストランで日本食を出しているお店も増えています。その様な想いの中で、先日の報道で、UMAMILL社が4月1日に設立されたことを知り感激したわけです。
UMAMILL社はソフトバンクの社内起業制度で採用され、会社として設立されました。
事業としては、ITやAIを活用した日本食輸出支援プラットフォームを展開し、日本の生産者や食品(飲料・酒類含む)メーカーが簡単に世界に挑戦できる場を提供する事業を本格始動するものです。まさしく、これから日本が進むべき軌道に乗ったアイデアと言えます。
具体的な内容を見てみましょう!
① 市場としては、第1段階としてシンガポールが選定されています。この市場での実績を踏まえながら、近隣諸国、そしてその後は欧米やアフリカにも広げていくそうです。
② 対象の食材について見ると、現状ではシンガポール側の条件に制約され、温度帯はマイナス20℃までの加工食品のみを扱います。しかし、対象国の拡大や体制の整備に伴い拡充する予定です。機能面もレベルアップを検討していて、調理法や食べ方等を動画などで紹介することも視野に入れています。
③ 業務の第1段階はサンプル契約です。
・生産者やメーカーがUMAMILL情報サイトに商品情報をアップする。
・UMAMILLがシンガポール側の現地商社経由レストランや飲食店に商品情
報を提供しサンプル注文を取る。
・UMAMILLがサンプル注文情報を生産者やメーカーに通達する。
・生産者やメーカーがサンプルをUMAMILLが国内の指定する場所に発送す
る。
・UMAMILLは受け取ったサンプルを現地商社に納品する。
・現地商社から送られてきたサンプル品評価を、UMAMILLが生産者や
メーカーに伝える。
上記すべてのプロセスで、生産者やメーカーにかかる費用はサンプル製造コスト、UMAMILLが指定する場所までの運送コスト、及び1製品当り1万円だけですから、独自に手掛ける場合と比較すると、コストが10分の1程度で済むそうです。
その後の交渉で正式な注文が出来た場合も、UMAMILLが間に入り連絡を取るので言葉の問題がないこと、また、決済もUMAMILL経由となるので、生産者やメーカーは円決済になります。
今後、UMAMILLだけでなく、他の業者も参入してくると思うので、日本の高品質食材が沢山世界に届けられるようになることを期待しましょう!