世界最大の大英博物館!
世界最大の大英博物館!
所蔵物800万点を超える大英博物館は世界最大の規模を誇ります。
東京国立博物館が約12万点、ルーブル美術館が役36万点などと比べると群を抜いています。
今から40年前位でしたか、ロンドンに行った時に一度訪れたことがありますが、
規模が大きすぎて2-3時間では全体像がつかめませんでした。
先日BSで大英博物館番組が放映されていました。
規模や内容が大きすぎるので何度かに分けて放映されるようです。
第1回目で印象に残ったことを掲載しておきます。
○ 一広間全体に広がるラムセス2世の世界。
一説にはモーセの時代のファラオとも伝えられ映画「10戒」でも登場するので馴染み深く、
この広間をみると圧倒されるのではないでしょうか。
○ 大英博物館で最も美しい壺の一つといわれる黒像式アンフォラ派一目見ただけで
ハッとさせられるオーラがあります。
描かれているのはギリシア神話でアキレウスがアマゾン族の女王エンテレシアを殺すシーンです。
突き刺した槍でエンテレシスの首から血が溢れ、それをみたアキレウスの目に彼女に恋して殺してしまった賛美と絶望が見て取れます。
○ 大広間に鎮座しているギリシアの石像物の数々はアテネ・アクロポリスのパンテオン神殿の屋根に飾られていたものです。
大英帝国時代に世界各地から宝物を略奪または買収して来たのですがこれは典型でしょう。
当時英国大使だったエルギン卿トマス・ブルースが大金を叩いて英国に持ち帰ったのです。
大英博物館はそれらを経費の半額程度で買い取ってそうで、エルギン卿は大損したのです。
ローマに引き継がれる彫刻技術の精密さには感服するばかりです。
○ くさび形文字の粘土板も印象的です。
旧約聖書・創世記にノアの箱舟が後世に伝わった記述があります。
「あなたはゴフェルの木の箱船を造りなさい。
わたしは四十日 四十夜 地の上に雨を降らせ
わたしの造ったすべての生き物を地の面から拭いさることにした」
19世紀にジョージ・スミスが粘土板のくさび形文字を解読しました。
そこに「六日、七夜、風が吹き、大洪水と暴雨が大地を拭った」と書かれていることが分かり、
ノアの洪水説は確かにあったと現代人も信じる(?)様になったのです。
紀元前の大昔に日本では考えられないような文明が起きていたことを想像すると世界史の重要性が認識されます。