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奥州平泉!

カテゴリ: 散策 公開日:2022年01月07日(金)

奥州平泉!

平泉の町を歩くとここは極楽浄土をこの世に実現した町ではないかと思えてきます。
平安時代に、豊富な産出量を誇る金山をバックにした経済力と巧みな政治的能力で京都との関係を良好に保った奥州藤原氏は、

東北の地にまさにこの世の浄土かと見まがう町を実現させたのです。

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奥州藤原氏初代藤原清衡が建立した国宝にもなっている中尊寺金色堂は浄土教建築の代表的な例ですが、

まさにその名の通り堂は総金箔張りで黄金色に輝き、阿弥陀堂建築であるとともに奥州藤原氏の墓堂でもあります。
奥州藤原氏二代基衡が造った毛越寺は度重なる戦や火事で当時の建物はありませんが、極楽浄土をこの世に再現した浄土庭園には

今も周囲の木々や池と共に、落ち着きと静けさを備えた美しさがあります。
このスケールの大きさはより広い開かれた宗教的空間の中に包まれるような心地良さを感じさせます。

奥州藤原氏が生まれるにあたっても多くの親族の血が流され、心の平穏を強く求める気持ちがあったのでしょう。
無量光院は奥州藤原氏三代秀衡が京都の平等院を模して造ったものです。

当時はきらびやかな寺院でしたが今は度重なる火災でその跡が残るのみなのです。しかし実際にその地に立つと、

その上手くデザインされた池や中島、背後の金鶏山、そして太陽や空と共にこの世の極楽浄土にいるような感覚を覚えました。

奥州藤原氏の栄華も約百年をもって源頼朝によって終わりを告げるのですが、
残された歴史的遺産は大きく今も燦然と黄金のように輝いています。