トレ・チーメ!
トレ・チーメ!
ドロミテは登山靴ブランドで有名ですが、苦灰石(マグネシウム質石灰岩)で出来た奇岩がそびえたる場所としても沢山の日本人が知っていると思います。
イタリアの北東部に位置し、東アルプス山脈の一部をなしています。一番高い山は画像左のマルモラーダで3343mで、
右のカテナッチオ山群(最高3001m)も有名です。
日本では群馬県の妙義山塊が奇岩として知られていますが、ドロミテは規模が違います。
ドロミテの最南、ヴェネト州とトレンティーノ=アルト・アディジェ州の境に奇岩の代表とも言えるトレ・チーメを有するトレ・チーメ
自然公園があります。
先日BS・NHKでトレ・チーメ特集が放映されていました。
以前イタリアに居住していた時に車で一度訪れたことがあり、とても懐かしい気がしました。
1985年くらいだと記憶しますが、当時の印象は何もないところにトレ・チーメがぽつんとそびえているだけだったのですが、
先日の番組ではトレ・チーメ周回11kmのコースが有り、山小屋も4~5軒建っています。
観光客も沢山集まる観光地として生まれ変わっていたのには驚きました。
北側からみると左からピッコラ(2857m)、グランデ(2999m)、オベスト(2973m)が並んでいます。
赤いのは夕焼けのトレ・チーメです。
番組を見て始めて知ったのですが、トレ・チーメの東側にパルテノ山(2744m)があります。
標高はそれほど高くないのですが、この山が上級者にとって絶好の登山コースになっています。
登る過程が映されていましたが、私ではとても登ることは出来ません。
第一次大戦中、イタリア王国とオーストリア=ハンガリー帝国の直接的な衝突は無かったのですが、戦略的に重要な拠点として注目され、鎖を通したり、山の一部を切り崩して細い道を作ったりした跡が現在は登山コースになっているのです。
尚、トレ・チーメの初登頂ですが、グランデは1869年、オベストは1879年、ピッコラは1884年に達成されました。