納涼に滝!
納涼に滝!
先日納涼に鍾乳洞を紹介しましたが、もっと多くあるのは滝です。
そもそも滝とはなんぞかと紐解くと、国土地理院の基準として次の3点を定めています。
1. 流水が急に落下する場所
2. 高さが5メートル以上あること
3. いつも水が流れていること
さらに地図上に表記するときに、滝の幅が20m以下のものは滝(小)、20m以上の
ものは滝(大)と表示されています。
日本で一番落差がある滝は富山県の称名が滝の横にハンノキ滝で、落差約500mを誇り
ますが、いつも水が流れているものではないので、一般的には滝と認められていません。
日本人が大好きな日本3大シリーズですが、滝の場合は単に3大滝だけでなく水量3大、
落差3大、幅3大など、形状による3大滝があるのが特徴です。
1990年に環境庁や林野庁がグリーンキャンペーンの一環として、滝の公募を行った
ところ527の滝が集まったそうです。その中で100の滝に絞り込んだ結果、
「日本の滝百選」にまとめられました。
これらの滝の形状としては次の様な仕分けがされています。
○直瀑:滝口からほぼ直角に落下する最も単純なタイプです。落差が大きく水量が
大きければ非常に豪快な姿となり、栃木県の華厳の滝、岐阜県の平湯大滝などが
あります。
○分岐滝:滝口から途中で幾つかに分岐して落下するものです。角度や岩の配置などで
変化に富んだ姿となり、茨城県の袋田の滝、山形県の滑川大滝などがあります。
○段瀑:何段にも分かれて落ちる滝です。山梨県の七ツ釜五段の滝、奈良県の不動七重の
滝などがあります。
○渓流瀑:滝の傾斜が緩やかで、水が滑るように落ちる滝です。比較的に優しい感じが
する滝で、群馬県の吹割の滝、愛媛県の滑床渓谷などがあります。
○潜流瀑:地下水が崖の途中から湧き出して滝になっているものです。山梨県の吐竜の滝
などです。
○海岸滝:滝壺が川になるのではなく、滝口から海に直接落下するものです。船で近づく
こともあり、北海道の湯の華の滝などです。
日本3大滝として紹介される滝を掲載します。
1.華厳の滝:
華厳の滝は栃木県日光市の中禅寺湖の東側手前にある滝です。3大滝の本命です。
落差は約97m、幅は7mあり、絶壁から豪快に流れ落ちる姿は遠くからもよく
眺められます。
2.那智の大滝:
那智の大滝は和歌山県の那智勝浦町にある滝です。この滝も3大滝の本命です。
落差は133m、幅は13mあり、一段で落下する滝としては日本一といわれ豪快な
姿はテレビなの映像でもよく紹介されます。
3. 袋田の滝:
袋田の滝は茨城県の日立市の北西に位置する奥久慈にあります。
西行法師が「四季に一度ずつ来てみなければ本当の良さがわからない」と絶賛した
滝で、滝の落差は約120m、幅は約73mあり、四段ある岸壁を流れ落ち、変化に
富んだ光景を造っています。四段の分岐滝であることが3大滝の一つではないという
物議を醸し出しているようです。
4.秋保(あきう)大滝:
秋保大滝は、宮城県仙台の奥座敷といわれる秋保温泉からほど近い所にあります。
滝の落差は55m、幅は6mあり、袋田の滝に代わり3大滝の一つといわれることが
あります。