日本からは遠いレインボーマウンテン!
日本からは遠いレインボーマウンテン!
以前エクアドルのキトに5年間滞在していたのですが、結局中南米の観光旅行は
出来ませんでした。今から考えれば、惜しいことをしたと思います。隣の国ペルーには、
観光どころか、藤森大統領の時代に、日本大使館が占拠された時に現地事務所の応援に
行った以外入国したことがありません。リマの空港のパスポートコントロールで事件の
ことを聞いたのですが、詳しく知らないような応対で拍子抜けでした。
タクシーで現場に近い場所まで行きましたが、町の中に緊張感は全くありません。
唯一目立ったのは、大使館の四方800メートルくらいが封鎖されていることでした。
リマという町で強く印象に残ったのは、町全体が砂漠化していることでした。
そんなペルーの印象ですが、マチュピチュやナスカの地上絵等、訪れておくべきところが
多々あり、最近は日本からはるばる訪れる方が増えているので、多少惜しさを感じます。
そして、最近は人気の観光地に画像のレインボーマウンテンが加わっているのです!
マチュピチュを訪れる玄関口として有名な標高約3400mのクスコから車で3時間ほど
行ったところに位置するレインボーマウンテンはアンデス山脈の一部で、正式名を
ヴィニクンカ山という標高5036mの山です。山の表面が7色に彩られていることから
日本で急に人気が出たのです。この7色はアンデス山脈の成り立ちに原因があります。
アンデス山脈は南北7500km、幅750kmにわたる世界最長の連続した褶曲山脈で
ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、チリの7カ国に
またがり、最高峰のアコンカグア(6960m)を含め6000mを超える高峰が
20以上もあります。
元々は海底だったのですが、1億4500万年前~6600万年前迄の白亜紀に、海底の
平らな地層が地殻内部のひずみによって横圧力を受けてしわを寄せたように波形になり、
その後現在まで太平洋プレート、ナスカプレートと南米大陸のぶつかり合いで隆起し、
場所により異なる構造運動を受けて大きくなったと考えられています。
現在でもアンデス山脈近辺は、様々な鉱物の採掘場所として人類を支えているのですが、
レインボーマウンテンはいろいろな鉱物地層の褶曲でシワを寄せたような状態になり、
隆起して地上に出現したときから、鉱物の酸化により様々な色に変化したのです。
世界には鉱物の酸化によって地表の色が変化しているところがいくつかありますが、
レインボーマウンテンほどはっきりと七変化している場所はないかもしれません。