辛勝・藤井名人!
辛勝・藤井名人!
昨日21時19分に終局した名人戦第2局は見応えがあった。
朝9時からABEMATVで進行を流し観していたが、
56手目の1五飛車が結果的には悪手でそこから豊島九段がジワジワ優勢になっていった。
名人を応援している身としては不味いなーという思いが広がった。
名人も何度も頭をガクッと垂れて苦しそうな表情になるので、これは負けだなと覚悟した。
しかし、さすが名人なのか、すぐ負けそうでなかなか負けないのである。
名人戦は持ち時間が最長の9時間だから両棋士で18時間以上この1局に思考力、記憶力、創造力を使っているのである。
観てるだけでもしんどいと感じるので、この集中力と持続力は人間とは思えない面があるのではないか?
藤井名人の一つの特徴は形成が複雑になる前に独自のセンサーが起動し、AIが最適と表示する手を打つ前に長考するのである。
観てる方からすると何でここで考えるのだと不思議に思うが、
その時名人はあらゆる可能性とその可能性毎に何十手先まで読んでいるらしい。
この長考するタイミングがいつも対戦相手を不安にさせ、誤手だったり緩手を打ってしまうようだ。
本局も、第1局も、終盤に至るまでは豊島九段が優勢だったのに、わずか1手の緩手で形成が逆転し、
その後は名人が正確に積みまで持って行ったのだ。
おそらく豊島九段はもの凄く悔しがっているのではないだろうか?
第3局は名人が先手だが、豊島九段は死に物狂いで名人を追い詰めようとするであろう。
競争の世界は何でも勝負なので厳しいが、頭脳戦で負けるというのは身体能力とは違うので厳しさや辛さはもっと厳しいかも知れない。
恐ろしい世界ではある!
(L・D)