桜の話・3題!
桜の話・3題!
1・ソメイヨシノ:
江戸時代後半に開発され、現在では世界中に春の華やかさを届け、桜の代名詞になっているソメイヨシノですが、
遺伝子研究が最近まで行われていたことに驚かされます。
母のエドヒガンと父のオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とする栽培品種のクローンであることが、
1995年に明らかにされたたのです。
ソメイヨシノを観賞することで世界の多くの人々が心を癒やされるときもあるでしょう。
近隣でも日本を蔑視する国があるようですが、ソメイヨシノの如く日本の良さも公平に感じ取ってほしいと思います。
2.桜のお花見:
日本におけるお花見の歴史は長く、奈良時代の前から宮中を中心に行われていたようです。
奈良時代の主流は桜ではなく、中国から持ち込まれていた梅だったそうです。
それが平安時代の812年に桜に変わったらしいのです。
当時嵯峨天皇(786~842年)が地主神社で目にした桜に一目惚れをして、牛車を二度、三度と引き返させて
眺めたと伝えられています。そして812年に「花園の節」といわれる桜の観賞をしたのです。
それ以降お花見は桜が主流となり宮中では天皇主催の行事となりました。
3.日本独自の桜たち:
・エドヒガン:
春のお彼岸ごろに花を咲かせるため、この名がつけられました。
別名をウバザクラとも言いますが、これは葉っぱよりも先に花が咲くため、花が咲いた時点では、
「まだ葉≒歯がない=老婆(姥)」という言葉遊びによるものです。
桜の中では成長は遅いですが、最も長寿で、樹齢は数百年から1000~2000年以上のものまでさまざまです。
・オオシマザクラ:
伊豆大島がその発祥と言われるためこの名がつけられたと言います。
他にも名前があり、成長が早いため雑木林に植えられ、燃料として利用されたことからタキギザクラ、
葉っぱが桜餅に巻かれるためモチザクラとも呼ばれます。
・オオヤマザクラ:
この名はヤマザクラよりも大きな花が咲くことに由来します。
ヤマザクラの花が直径1.5~2.5cmに対し、オオヤマザクラは直径3.0~4.4cmの花を咲かせます。
寒さに強いため、九州から北海道、日本海を越えてロシア沿海州でも自生しています。
・カスミザクラ:
遠くから見ると霞のようにぼんやりと見えることからこの名前がつきました。
近くで見ると、花の根本に短い毛がポワポワしていることからケヤマザクラとも呼ばれるそうです。
・タカネザクラ:
山岳地帯など標高の高い場所で生育しています。ミネザクラとも呼ばれ、
乾燥や高温には弱いため、低地に移植すると夏の暑さで枯れてしまうそうです。
5月上旬から6月にかけて花が咲き、標高1500~2800m付近でのみ楽しむことのできる、
文字通り高嶺の花です。
・マメザクラ:
その名が示す通り1.0~2.0cmの小さな花が特徴で、富士山の周辺や箱根地域
に自生していることからフジザクラ、ハコネザクラとも呼ばれています。
・ミヤマザクラ:
深い山に咲いているからこの名がついていますが、その白い花から特にシロザクラとも呼ばれるようです。
・ヤマザクラ:
山に咲くからヤマザクラですが、ソメイヨシノが主流となるまでは、ヤマザクラが
花見のザクラの代名詞でした。ヤマザクラは花と同時に葉が出てくるので見た目が
特等席を譲った原因なのでしょう.