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新約聖書の福音書!

カテゴリ: 趣味 公開日:2020年03月14日(土)

新約聖書の福音書!

イエス・キリストの生涯を記録した福音書が、西欧の文化や芸術を理解するのに重要なのは誰もが理解していることです。

様々な西洋の絵画の主題は福音書からとられているのです。

そもそも福音とは「喜ばしい報」という意味です。

ギリシャ語では「エヴァンゲリスト」、英語では「ゴスペル」と言います。

新約聖書には4つの福音書が収録されています。

マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネによって書かれたとされています。
マタイとヨハネは有名な最後の晩餐にも描かれているイエスの12使徒の2人ですが、
ルカとマルコはパウロとペトロの弟子と言われています。
しかし、福音書はその使徒に由来する伝承を別の人が記したとする研究結果もあり、
その歴史的な事実は、現在のところ解明されていません。
マルコ福音書は紀元70年頃に成立した最古の福音書とされています。

マタイ福音書は紀元80年頃、ルカ福音書は紀元90年頃、

ヨハネ福音書は紀元100年頃の成立とされ、4世紀に正典と認められました。

新約聖書に収録されている順番で4つの福音書について掲載します。

    マタイ福音書:
アブラハムからダビデまで合計十四代、ダビデからバビロン追放まで十四代、バビロン追放から救世主まで十四代、
合計四十二代である「イエスの系図」を冒頭に置くために、最初に収録されています。
新約聖書は旧約聖書の続きの書であるため、旧約聖書に書かれた神の救いの成就、

     すなわち救世主(キリスト)はダビデの子孫であるということを示す必要があったのです。

    マルコ福音書:
マルコ福音書は、「イエス・キリストの福音はこうして始まった」の簡潔な言葉から
始まり、イエスに洗礼を授けた洗礼者ヨハネがイエスを称賛する文に続きます。
「旧約」の歴史が終わり「イエスの福音」が新しく始まることを宣言しています。
福音書に書かれた有名なイエスのたとえ話はマルコ福音書にすべて記されています。
受胎告知などは描かれていませんが、イエスの言行を知るためには、
マルコ福音書が参考になります。

    ルカ福音書:
ルカ福音書は、イエスの神性について語ると同時に、完全な人間としてのイエスを表すことでした。
イエスが、そのご生涯において、すべての時間を神に対して、絶対的な信頼をおいて生きられたのを表わすために、
御父である神に祈られた姿が、他の福音書に比べて、頻繁に出て来ます。

    ヨハネ福音書:
ヨハネ福音書は、神学的に「神の子イエス」であることを表わすことでした。
マルコ・マタイ・ルカ福音書は、内容や順序がほぼ同じであり、イエスの言行の表現も似ているため、「共観福音書」と呼ばれます。
ヨハネ福音書も、イエスが神の子であることを証明しようとしていることや、伝道や受難、復活、昇天など、
イエスのエピソードが同じ順序で書かれていることなどは共観福音書と共通ですが、その視点が異なりました。

イエスと父なる神とのかかわりを神学的に説明し、神の子であるイエスを証明することに重点が置かれているのです。

ルターは本書を重要視して、プロテスタント派に影響を与えました。

 

聖書に収録されていない外典福音書が2つ発見されました。
1945年に発見されたトマス福音書と1970年代に発見されたユダ福音書です。

トマス福音書は初期キリスト教においてさかんに引用されたイエスの語録と同じであるとみなされている
「ナグ・ハマディ写本」群に含まれていた文書で、114の文からなるイエスの語録集です。
初期キリスト教の研究を飛躍的に進展させました。

ユダ福音書はユダのイエスへの裏切りは、実はイエスの指示だったという内容の、異端の書として存在を示唆されていたものです。

トマス福音書と同様、初期キリスト教の源流を知るために注目されています。