紅茶の基礎知識!
紅茶の基礎知識!
世界でよく飲まれるお茶の中で約70%を占める紅茶について、基礎知識を掲載します。
① 紅茶と緑茶と烏龍茶は同じツバキ科の茶の木から出来ています。
② 製法は乾燥と発酵ですが、発酵度合いにより区別されています。緑茶は不発酵、烏龍茶
は半発酵、紅茶は完全発酵なのです。
③ 紅茶と言えばイギリスを想像しますが、イギリスにお茶が伝わったのは1600年頃
です。1800年代に植民地化したインドやスリランカでお茶の栽培に着手して紅茶がイギリスに入ってきました。
④ インドとスリランカの紅茶生産地地図と特徴は下記の通りです。
インド:
・ダージリン:標高1000~2500mに位置し、特徴のある香りと渋みで唯一
ブランディングされた紅茶です。
・アッサム:標高500m以下に位置し、濃厚な甘みと水色でミルクティー向けの代
表格の紅茶です。
・ニルギリ:標高1200m~2000mに位置し、インド茶のコクと爽やかさが共存
している紅茶です。
スリランカ:
・ヌワラエリア:標高1800m~000mに位置し、爽やかで繊細なセイロン紅茶のシャンパンとも言われています。
・ウヴァ:標高1000m~1700mに位置し、ほかの紅茶にはないメントール香
(ウヴァフレーバー)を楽しむことが出来ます。
・ディンブラ:標高1400m~1700mに位置し、色・香り・味すべてにバランス
がとれた正統派の風味は、華麗な王様とも言われています。
・ルフナ:標高200m~700mに位置し、上質なルフナ茶は、独特の麦芽香と舌
に転がる黒糖のような甘みがあります。
・キャンディ:標高600m~1200mに位置し、コクと渋みが控えめで、飲みやすさが特徴です。セイロンティー発祥の地でもあります。
・ウダプッセラワ:標高950m~1600mに位置し、高地産の茶葉ならではの繊細さと、口当たりのよいマイルドさがあります。
・サバラガムワ:標高200m~700mに位置し、コクがありながらライトな味わい
の紅茶です。
⑤ 世界三大紅茶はインドのダージリン、スリランカのウヴァ、中国のキーマンです。それぞれの特徴を記載します。
名称 ダージリン ウヴァ キーマン
原産地 インド スリランカ 中国
水色 オレンジ(時期で変化) 橙色 赤銅色
香り マスカット系 メントール香 花のような香り
味 やさしい口当たり コクと爽やかな渋み やさしい甘み
主な飲み方 ストレート ミルクティー ミルクティー
旬の時期 春・夏・秋の3回 8月〜9月 4月〜5月
⑥ 世界三大紅茶メーカーは、ブルックボンド、リプトン、トワイニングです。
⑦ その他の生産国ではインドに次ぐ生産量のケニアが有名です。「Crush(つぶす)」「Tear(引き裂く)」「Curl(丸める)」の頭文字をとったCTC製法により、均一かつ安定した品質が特徴です。
⑧ フレーバーティーを聞いたことはありませんか?5つの種類があるそうです。
・フルーツ系(アップル、いちご、ピーチ、レモン、オレンジなど)
・スイート系(バニラ、キャラメル、カスタードなど)
・ナッツ系(アーモンド、ヘーゼルナッツ、マロンなど)
・スパイス系(ジンジャー、シナモン、カルダモンなど)
・シーズンスペシャル(クリスマス、ウエディング、ハロウィンなど)
⑨ 紅茶にはグレードがあります。それは茶葉のサイズのことで、決して品質の良し悪しを表すものではありません。
・OP(オレンジペコー):細くよじれた長い形状で、7~11mmの茶葉です。
・PEKP(ペコー):3~5mmの茶葉です。
・BOP(ブロークンオレンジペコー):2~3mmの茶葉です。
・BOPF(ブロークンオレンジペコーファニングス):1~2mmの茶葉で、ティ
ーバッグや水出しでも濃く出るサイズです。
・D(ダスト):0.5~1mmの粉末状で浸出が早く、水色が濃く、強い香りが楽しめる
サイズです。
⑩ 茶葉のサイズによるグレードとは別に等級もあるそうです。推測ですが、製品ラベルに記載されているのではないでしょうか?
・F.T.G.F.O.P.(フィナー・ティピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー)
特に品質の良いゴールデン・ティップスを多く含むもので、最上級品です。
・T.G.F.O.P.(ティピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー)
ゴールデン・ティップスが少し含まれています。
・G.F.O.P.(ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー)
僅かにゴールデン・ティップスを含みます。
・O.P.(オレンジ・ペコー)
若く大きい葉で、高級紅茶の基本要素です。
・P.(ペコー)
オレンジ・ピコーになれない葉で、品質が良いとはいえません。
通常、その茶園でとれた茶葉のなかで一番良いものに最高の等級FTGFOPが付けられますが、稀にめちゃめちゃ良い紅茶が採れたときはSuperの「S」を加えて、SFTGFOPが付けられるそうです。
紅茶の世界も奥が深いことがわかります!