2020年東京オリンピック・聖火リレー!
2020年東京オリンピック・聖火リレー!
東京オリンピックの聖火リレーは47都道府県・858市町村を巡ることは決まっていましたが、昨日17日に、東京五輪組織委員会や各都道府県がそれぞれの地区で聖火をつなぐランナーを発表しました。
来年3月12日にギリシャのオリンピアで採火式が行われた後、聖火は3月20日に宮城県東松島市の航空自衛隊の基地に到着し、まず「復興の火」として宮城、岩手、福島で2日間ずつ展示されます。
そして3月26日に、東日本大震災からの「復興五輪」を重視して、福島での原発事故の廃炉作業の拠点となったサッカー施設「Jヴィレッジ」をスタートして国内でのリレーが始まります。一人当り約200mの距離を2分ほどで走り聖火がリレーされます。ランナーの数が多すぎて、ここでは名前を掲載出来ませんが、様々な分野の著名人が参加するようです。各自治体におけるコースはそれぞれの歴史、文化、特色などが解るようなコース設定になっているそうです。各自治体の公式HPに詳細地図が掲載されているので参考にしてください。
リレー方法は単純に200mを走りつなぐだけではなく、特殊な方法も組み込まれています。
いくつか掲載します。
・福島県の猪苗代町では、磐梯山にあるゲレンデを聖火を持ちながらスキーで滑り降ります。
・大分県臼杵市や広島市では、古くから武芸の1つとして伝えられてきた泳ぎ方「日本泳法」で聖火をぬらさないように川を渡る予定です。
・北海道帯広市では、馬が数百キロのそりを引いて早さを競う「ばんえい競馬」で聖火を運びます。
・埼玉県日高市では、馬に乗って運ぶ予定です。
・岩手県や宮城県では、大震災を乗り越えた三陸鉄道リアス線やJR仙石線を使います。
・長崎市では、再現された「遣唐使船」を使う計画です。
・富士山も通過するのですが、どのように頂上に行くのかは報道されていませんでした。
聖火リレーについてはこれまでのオリンピックでも様々な趣向が実施されてきましたので紹介します。
① 1976年モントリオール大会:
人工衛星を使ってレーザー光線で一瞬にしてアテネからオタワに伝わりました。
② 2000年シドニー大会:
世界遺産のグレート・バリア・リーフの海中をダイバーが泳ぎ、水中でも燃えるトーチを開発した初の海中リレーでした。
③ 2006年トリノ大会:
聖火を手にしてボブスレーで滑走しました。
④ 2008年北京大会:
世界最高峰のエベレスト(中国語名チョモランマ)の山頂に登りました。
⑤ 2012年ロンドン大会:
怪獣ネッシーが生息するとの伝説があるネス湖をボートで運びました。
⑥ 2014年ソチ大会:
初の宇宙リレーをしました。2人の宇宙飛行士がトーチとともに宇宙遊泳し、バイカル湖の水中や原子力砕氷船によって北極点にも到達したのです。
⑦ 2016年リオデジャネイロ大会:
サーフボードに乗りながら波乗りリレーをしました。
⑧ 2018年平昌大会:
災害援助ロボットがランナーとして参加しました。
2020年東京大会ではどのようなリレー方法が世界に紹介されるのでしょうか?
ところで、聖火リレーについて決まっていないことが2つあります。
一つは聖火リレーの最終ランナーです。少し早い気もしますが、メディアでは多くの著名人に質問をしています。最終ランナーはやはりスポーツ選手という意識を盛っておられる方が多いようです。フィギュアスケートの羽生やMLBの大谷等が結構候補に挙がっていますが、これまでの流れからすると現役選手は採用されない様です。その意味で言うと、イチローが一番良いように思いますが、皆さんは誰だと思われますか?
もう一つは聖火台です。11月末に完成した新国立競技場に現在聖火台は設置されていません。設計段階から聖火台の設置が想定されてなく、また、木材を使用した屋根で覆われる構造なので、消防法にも抵触する懸念が指摘されていました。
聖火台の設置場所はIOCと大会組織委員会が協議して決定することになっています。旧国立競技場に設置されていた聖火台は、国立競技場の東側にある青山門の近くに設置されることが決まっていて、五輪とパラリンピックの期間中はここで聖火がともされる可能性が高いそうです。問題は聖火リレーの最終ランナーが点火するクライマックス用の聖火台をどうするかです。聖火台のデザインは太陽をイメージした球体で水素を燃料に使用するものとする方向で準備が進められているのですが、上記にの様な構造上の問題から、開会式ステージに臨時聖火台として設置する案が有力視されています。
期間中、燦然と輝く聖火はVR技術で設置されるのでしょうか?