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働きアリとアリ地獄!

カテゴリ: 趣味 公開日:2019年09月16日(月)

働きアリとアリ地獄!

アリとキリギリスではないですが、アリとアリ地獄の話も面白いものがあります。

まず、アリの世界ですが、アリの巣は巨大な組織があります。1匹の女王アリと数匹の雄アリがいて上層階級を作り、下層階級にはメスの働きアリが沢山います。一つの巣で数百匹から億単位の働きアリがいると言われています。働きアリの役目は外部から餌を取ってくることです。往復の行動範囲が約100メートルと言われる働きアリは1日に何度も外出します。働きアリの大きさは約1cmですから、1.5メートルの人間に置き換えると15kmに相当します。これを何回も繰り返すわけですから、人間で考えれば尋常ではありません。さらに、異常な早さで6本の足を動かしながら移動する働きアリの歩く(走る?)速さは、1秒間に10cmですから時速では360mです。1.5mの人間に置き換えると時速54kmになります。世界一早いウサインでも時速37km程度ですので、働きアリの歩く(走る?)速度はとてつもなく速いことになります。

ari

次は、アリ地獄です。働きアリの天敵で恐ろしい牙と猛毒を持っているアリ地獄が、か細く頼りないウスバカゲロウの幼虫であることを知っている(もしくは覚えている)人はあまりいません。成虫のウスバカゲロウは数週間~1ヶ月の寿命なのですが、アリ地獄は1~3年も土の中で働きアリを待ち構えます。

砂場で山を築くと円錐状の形になって安定する時がありますが、その斜面の角度を安息角と言います。アリ地獄は安息角の円錐を逆さにした状態に作り上げられています。何も表面に触らないと安定していますが、働きアリのような軽量なものでも表面に触れると限界点を超えて砂が崩れ落ちます。雨が降ったりすると安息角が変わるので、アリ地獄はこまめに傾斜を調整する必殺仕掛け幼虫なのです。

1日に何匹も働きアリが入ってくれるかというと、それほど甘い世界ではありません。働きアリの触覚がセンサーの役目を果たし、簡単に罠にはまることはありません。何週間から1ヶ月に1度くらいの程度のようです。一方のアリ地獄も絶食に耐えられるような体の仕組みにはなっているので、数ヶ月は絶食でも生き延びることが出来るそうです。

arijigoku

ミクロの決死圏のようなセンチメートル世界の生存競争ですが、今日も至る所で、働きアリとアリ地獄の戦いが繰り広げられているでしょう!