線路の下にある砂利の役割は?
カテゴリ: 趣味
公開日:2019年09月02日(月)
線路の下にある砂利の役割は?
JRでも私鉄でも線路を見ると、レールに固定されて、まくら木があります。そして、まくら木の下も周りも砂利が敷き詰められています。砂利を敷き詰めた線路を「バラスト軌道」と称しますが、日本に在る線路のほとんどはこの「バラスト軌道」です。何気なく眺めている砂利の役割が沢山在ることを知っている人はあまりいません。単純に考えると重い電車が走るので緩衝材として敷いてあるのかな?と思いますが、それ以外にもまだまだあります。役割をあげてみます。
① 荷重を分散させる
② 振動を吸収する
③ 音を分散させる
④ 手に入れやすい
⑤ 施設が容易
⑥ 水はけが良い
⑦ 雑草が生えにくい
しかし、「バラスト軌道」にも欠点があり、長年使用することで劣化が起こりやすく、砂利(バラスト)を交換したりして、メンテナンスを定期的に実施しないと良好な状態を保つことができません。
そこで、最新の軌道の一つに、つくばエクスプレスに導入されている「弾性まくら木直結軌道」があります。まくら木は、弾性材を介してコンクリート製の基礎に固定して振動を吸収する構造になっているので、砂利(バラスト)がなくても使うことができます。しかし、画像の如く、基板の上に砂利(バラスト)が敷かれています。これは、音を吸収するためだけのものです。
鹿児島市の路面電車では、一部区間で線路周りに芝が敷き詰められています。そこを通過するときだけ、路面電車の走る音が極端に小さくなります。同じ効果なのでしょう!