白河の関越え達成の仙台育英優勝!
白河の関越え達成の仙台育英優勝!
全国3547校が予選に参加して昨日その頂点に仙台育英が立ちました。
1915年に始まった夏の甲子園は京都二中が優勝しましたが準優勝は秋田中だったのです。
それから107年経ち夏の甲子園10度目の挑戦でついに仙台育英が白河の関越えを実現しました。
巨人の坂本も、MLBのダルビッシュ、菊池、大谷も達成出来なかった偉業です。
敗れた下関国際は古賀と仲井両投手に大坂桐蔭と近江を破った後遺症があったということでしょう。
試合途中まではピラニア打線が不気味でひょっとしたら逆転?と思わせる時もありましたが、
結果的には投手力、打力、守備力で優っていた仙台育英の順当勝ちでした。
今年の甲子園は観客制限が解除されたこともあって久しぶりに盛り上がったのではないでしょうか?
天候にも恵まれ中止になった日は一日もなかったのでそれも良い印象を与えました。
最近は近畿勢が凄く強く、大坂桐蔭の春夏連覇、智弁和歌山の夏連覇、近江山田投手の三度目の挑戦、京都国際森下投手の復活など、
下馬評は近畿勢に集中していました。
しかし、蓋を開けてみたら、智弁和歌山も京都国際も初戦敗退という大波乱から始まったのです。
全部で48試合行われましたが、一番ドラマチックだったのは近江山田投手と高松商外野手浅野の対決でした。
見事に浅野が山田のストレートを仕留めバックスクリーンに同点2ランを放ったのです。
浅野君は身長が170cmしかありませんがプロ入り間違いないでしょう。
下関国際に逆転で敗れた大坂桐蔭の号泣ぶりももらい泣きが止まりませんでした。
負け投手になった前田投手はピラニア打線に対しなかなか三振が取れず根負けした感じでした。
来年に向けて球速を10kmくらい上げることとコントロールを高めることが求められるでしょう。
2020年の夏の甲子園のMVPは誰かといえば、仙台育英の須江監督だと思います。
宮城県と東北地方を祝福し、全国の高校野球児への称賛を全国のファンにお願いする堂々のスピーチで
球場やTVで観戦していた人々を感動させたのです。
予選に参加した高校球児達も凄く勇気づけられたと思います。
須江監督が作り上げた今年の仙台育英には二つの下準備がありました。
一つは須江監督自身が以前大坂桐蔭を訪れ、練習内容を見ると同時に、大坂桐蔭の西谷監督に強くなる秘訣を伺ったことです。
もう一つはレギュラー選別基準の可視化と徹底したデータ管理を実施した事です。
たとえば右投手なら最低でも135キロ以上(左投手は130キロ以上)、野手は一塁到達タイムの最低目標は3.85秒未満で、
スイング速度は最低140キロ以上など、試合に出るためのあらゆる基準を明確化し、また練習試合でも選手のデータを徹底管理して、
それらを選手達に説明していたそうです。
今年はベンチメンバー18人の半数くらいが2年生でしたから、
スタンドにいた2年生以下も含めると来年も超強力チームに仕上げてくるのではないでしょうか?
この秋には新チームになって初の選抜大会が明治神宮で行われます。
そこでの優勝チームが来年の選抜と夏の甲子園に向けて目標にされることになります。
どういう結果になるか注目しましょう。