原子力規制委員会が原発60年超対応を承認したが大丈夫でしょうか?
原子力規制委員会が原発60年超対応を承認したが大丈夫でしょうか?
5人のメンバーの投票で4対1の多数決で60年超の対応が認められたが大丈夫でしょうか?
昔原子力向けの鋼管やその他の資機材を扱っていたものとして強い疑問を感じます。
昔も今も材料系の国債基準はASTMとASMEだと思いますが、通常の火力発電用はASTMが基準となって材料が選定されます。
ASTMの前提は40年対応です。
原子力向けにはASMが基準となります。ASMEの前提は99年対応ですが、
99年という意味は予測不可能という意味も含め世代交代直前という意味らしいです。
ASTMとASMEでは資材自体が違うかといえば基本的には変わりません。
大きな違いは「TRACEABILITY」です。
つまり事故が発生したときにその原因究明が出来る体制を整えておくことなのです。
火力発電用の鉄鋼製品が40年以上持つもの、持たないものは既に経験からわかっているので材料の改善とか交換で対処出来ています。
しかし、放射線を浴びることによる鉄鋼製品の劣化については未だ分かっていません。
しかも、格納庫内にある製品の交換は大変難しいのです。
現役時代、台湾電力庁賀建設中の発電所の格納庫内部に入れてもらったことがありました。
この原子炉はBWRでしたので上記を発生させる熱交換器まで全部格納庫内にあります。
資機材に欠陥とか腐食とかのダメージが発生したらどうなるのだろうかと思いながら見学していました。
さらに蜘蛛の巣の様に張り巡らされた配管もASTM基準ですから変だなと思ったことを覚えています。
今回の決定にはいろいろな段階的チェックの条件がついているとは思いますが、
60年超という恰も無限大の様な承認はやめた方が良いと思います。