NASAの探査機がベンヌのサンプル採取に挑戦!
NASAの探査機がベンヌのサンプル採取に挑戦!
JAXAのはやぶさ2がリュウグウからサンプルを採取して、現在地球に向かっていることは
既に掲載していますが、NASAでも同様の挑戦が日本時間21日に行われます。
2016年に打ち上げられ、2018年に小惑星ベンヌに到着した探索機オシリス・レックスは、
今までベンヌの表面を念入りに観察調査してきました。そのおかげでいろいろなことがわかりました。
1. 直径500メートルほどのコマのようなベンヌは多孔質の「がれきの山」のような小惑星で、
私たちが地球上で感じる重力の100万分の8未満という非常に弱い重力でゆるやかに
まとまっていること。
2. ベンヌの表面が細かい粒子状物質で覆われていることを想定して設計されていましたが、
実際のベンヌは、小さなビルほどの大きさの岩石で覆われていること。
3. 地球上の生命の必須成分である炭酸塩鉱脈が存在すること。
4. ベンヌのアスファルト色の岩石の中に、鉱物組成から判断すると、ベスタという別の小惑星の
ものと分かる岩塊があること。
5. ベンヌの表面の岩石に強いものと弱いものの2つの種類があること。
6. 小惑星の色、保温能力、局所的な密度、および北半球と南半球の地形などに微妙な違いが
あること。
今回NASAがオシリス・レックスをベンヌに向かわせたもう一つの理由は、2100年代後半に
約2700分の1の確率で地球と衝突する可能性があるためだそうです。
21日に約60グラムの粒子や岩石サンプル採取に成功すると、ベンヌは2023年に地球に
帰還する予定です。
成功を祈りましょう!