繊細さとしぶとさを兼ね備えた彼岸花!
カテゴリ: 科学、自然
公開日:2020年10月02日(金)
繊細さとしぶとさを兼ね備えた彼岸花!
先日高尾山でも見かけた彼岸花はこの時期に川岸のほか田んぼや畑のあぜ道などでも
よく赤い花を咲かせています。
何故川岸や田んぼのあぜ道に多く咲いているかといえば、リコリンという毒性の物質が
あり、それが雑草の抑制やモグラやネズミなど畑を荒らす害獣を寄せ付けない効果が
あるために植えられたそうです。
彼岸花という名の由来は、秋の彼岸の時期に突然に花茎を伸ばして鮮やかな紅色の花が
開花することであることは多くの日本人が知っています。
しかし、別名の曼珠沙華(マンジュシャゲ)がサンスクリット語で「葉に先立って赤花を
咲かせる」という意味から名づけられたことはあまり知られていません。
彼岸花が他の植物と違うところがマンジュシャゲという名前に込められています。
よく見ると彼岸花が咲いているときに葉がないのです。
彼岸花の花の命は約1週間で繊細さやはかなさを感じます。
しかし、彼岸花が枯れたあと、11月ごろに葉だけが出てきてひっそりと光合成を
はじめます。 そして、冬から春の時期にかけて、葉で集めた栄養を球根に蓄え、
秋に1週間だけ開花する花のために準備をしているのです。
花の命は短いですが、毎年繰り返すのでこれも「継続は力なり」の証明かもしれません。