カテゴリ: 科学、自然
公開日:2019年02月04日(月)
月面着陸を果たした宇宙飛行士は何人?
2月8日(金)に、アポロ11号の苦難に満ちたミッションを抱え、人類ではじめて月面に降り立ったニール・アームストロングの半生を描く映画【ファーストト・マン】が上映されます。月面着陸に関係する映画はこれまで3作ありました。①有人宇宙飛行計画マーキュリー計画において、アメリカで初めて宇宙飛行士になった7人の男たち“マーキュリーセブン”の挑戦と孤高のパイロットの姿を描き、今なお傑作として語り継がれている作品【ライトスタッフ】、②ロケットの発射角度から着陸地点の割り出しに至るまで、宇宙飛行に必要な膨大な計算を人間自身が行っていた当初のマーキュリー計画で、低賃金で駆り出された数学が得意な3人の黒人女性たちを描いた【ドリーム】、③ミッションは成功せず、NASAのクルーたちによるチームワークにより、宇宙飛行士たちを無事に帰還させる経緯を描いた【アポロ13】です。いずれも月面着陸のシーンはありませんから、今回の【ファーストト・マン】が初めてになります。そもそも、月面への道は1957年にソ連が世界初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功したことに始まりました。ソ連に国土を観察され、いつ核爆弾を落とされてもおかしくないと感じたアメリカは、宇宙開発に本腰を入れるため、1958年にNASAを創設し、ソ連に先んじて人類を宇宙へと送るべく“マーキュリー計画”を始動するのですが、ソ連は1961年4月にガガーリンの乗るボストーク1号で、有人飛行を成功させ、またしても先を越されてしまいます。プライドを大きく傷つけられたアメリカは、マーキュリー計画に加え、月面着陸の技術開発を目的とした“ジェミニ計画”、そして実際に月へと降り立つ“アポロ計画”に本腰を入れたのです。アポロ有人探査機のうち、月周回軌道に乗ったのは8号、10号、11号、12号、14号、15号、16号、17号で、それぞれ3人の宇宙飛行士が乗っていました。そして、着陸が行われたのは11号以降で、それぞれ2名の飛行士が月面に降り立ちました。従って、月面には合計12人のアメリカ人宇宙飛行士たちが到達したことになります。それぞれのアポロに搭乗した飛行士の方々は次の通りです。(青色が着陸した飛行士です)
アポロ8号 : フランク・ボーマン 、ジェームズ・ラベル、ウィリアム・アンダース
アポロ10号 : トーマス・スタッフォード、ジョン・ヤング、ユージン・サーナン
アポロ11号 : ニール・アームストロング、エドウィン・オルドリン、マイケル・コリンズ
アポロ12号 : チャールズ・コンラッド、アラン・ビーン、リチャード・ゴードン
アポロ14号 : アラン・シェパード、エドガー・ミッチェル、スチュアート・ルーサ
アポロ15号 : デビッド・スコット、ジェームズ・アーウィン、アルフレッド・ウォーデン
アポロ16号 : ジョン・ヤング、チャールズ・デューク、トーマス・マッティングリー
アポロ17号 : ユージン・サーナン、ハリソン・シュミット、ロナルド・エバンズ
(着陸できなかった6人の飛行士たちは可哀想な気がします。)