夏至・オリオン座大星雲!
夏至・オリオン座大星雲!
○ 夏至
今日6月21日(木)は昼間の長さが一年で最も長い日の「夏至」です。地球は、地軸が23.4度傾いているので、北半球側が広く太陽に照らされ、特に北極では一日中太陽が見えている「白夜」、南極では一日中太陽が昇ってこない「極夜」になります。気象衛星ひまわり8号が、夏至と冬至の違いがわかる画像を公開してくれました。左は夏至の画像で、右が冬至の画像です。注目すべきは上部右に23.4度傾いた北極周辺です。夏至の頃は、太陽の光が当たっているので北極までハッキリと見えますが、冬至の頃は北極に近づくほど暗くなっていて、北極のあたりは真っ暗になっています。地球の画像はいつ見ても美しいですが、オーストラリアが赤く映っているのは赤土のせいなのでしょうか?
○ オリオン座大星雲が出来たわけを解明!
名古屋大学などの研究チームが貴重な論文を発表しました。 オリオン座の「三つ星」の下にあり、地球から約1,200光年の距離にあるオリオン座大星雲は中心部に十数個ある明るい巨大星の光を受けて光っています。星雲の周囲には星の素となる水素ガス雲はあるのですが、中心の巨大星がどのように形成されたかは解明されていませんでした。今回、名古屋大などの研究チームが、大星雲を取り巻く水素ガス雲の移動速度を詳細に分析したところ、速度が異なる二つの部分に分かれていて、秒速7キロの高速で衝突していることが分かりました。ガス雲が高速で衝突すると、衝突面でガスが急激に圧縮されるため、通常よりも巨大な恒星が誕生することも判明しました。オリオン座大星雲にある十数個の巨大星は、約10万年前に二つのガス雲が高速衝突して生み出されたことが解明されました。現在も、水素ガスの衝突は繰り返されているので、今後も星の誕生が続く可能性があります。また、ガス雲同士の衝突で巨大星が生み出されたとみられる星雲は他にも見つかっているので、宇宙に無数に存在する巨大星が生まれた普遍的なメカニズムとの指摘もされています。それであれば、宇宙に無数に星があるのもわかるような気がします。