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はやぶさ2・リュウグウに接近!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2018年06月15日(金)

はやぶさ2・リュウグウに接近!

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は今月14日に小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」まで約750キロの地点に到達したと発表しました。搭載しているカメラが捉えた映像によると、リュウグウの大きさは、当初予想していた通り約900メートルだそうです。27日前後には20キロの地点に到着する予定ですが、危険なのはリュウグウの周りを公転する衛星です。衛星にぶつかるとこれまでの努力が水の泡と消えてしまいます。これまでの調査では50cmより大きい衛星は見つからなかったので、リュウグウの50キロ以内までは安全に接近できるそうです。これからもより小さな衛星があるから探索を続けて行きます。衛星の問題が解決した前提での今後のスケジュールですが、7月末に高度5キロ、8月に高度1ロまで接近して観測を行う予定になっています。その後9~10月に小型ローバを投下し、小惑星の表面を直接観測したうえではやぶさ2も着陸して表面の物質を採取します。その後、はやぶや2は一旦離陸して上空から銅の塊を打ち込み、リュウグウの表面に人工クレーターを作る世界初の実験を予定しています。実験結果に関わらず、はやぶさ2は再度着陸して地下物質のサンプリングも試みることになっています。一連の作業工程を終えて地球に帰還するのは2020年末になっています。地球から約3億キロ離れた約900メートルのリュウグウに到着させるのは、日本からブラジルにある6センチの的を狙うのと同じくらいだそうで、その正確さには驚かされます。これを可能にさせるのが光学電波複合航法(画像)だそうです。地球、はやぶさ2、リュウグウの“三角形”の位置関係は(1)地球に対するはやぶさ2の軌道、(2)リュウグウに対するはやぶさ2の軌道、(3)地球に対するリュウグウの軌道という3つの方向から求めます。このうち(2)を光学航法で割り出します。はやぶさ2からリュウグウを撮影すると、背景部分には、正確な位置が分かっている別の天体も映ります。その天体を活用することで、リュウグウに対するはやぶさ2の方位がわかります。はやぶさ2が見る位置を左右に振れると、立体視(ステレオ視)と同じ原理で距離感もつかめます。このように、はやぶさ2はジグザグに動きながらリュウグウを撮影し接近しているそうです。3億キロも離れたところでよくこのようなことが出来ますね!

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