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日本列島は美しい地層の宝庫! - 天と地にある物事を想い巡らすサイト!よろず放談

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日本列島は美しい地層の宝庫!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2018年05月30日(水)

日本列島は美しい地層の宝庫

地球科学にとって重要で美しい地層が日本にはたくさんあるそうです。いくつか紹介しましょう。

  チバニアン(千葉県市原市)

46億年の長い地球の歴史には、恐竜絶滅といった大きな変化がみられたところを境に、「ジュラ紀」や「白亜紀」などの時代区分の名前が付けられました。そして、固有の名称で呼ばれる地層が特徴的に分布する地域を「模式地」と呼ばれます。今回、「模式地」としてユネスコ登録を目指し検討されているのが、市原市田淵の養老川沿いにある約77万年前の「チバニアン」と名付けられた地層です。地質学上「更新世」と呼ばれる時代の前期と中期の境目で、地球の磁場のN極とS極が最後に逆転した重要な節目とされる時代の地層で希少価値もあります。今後、ユネスコ認定に向けた調査が注目されます。

  仏ケ浦(青森県・佐井村)

約2000万年前、大規模な海底火山の活動が起き凝灰岩が堆積し地層が形成されました。その地層が隆起し、さらに浸食され今の姿になっているそうです。この地の凝灰岩はもろく崩れやすいので、現在も少しずつ岩が崩れ落ちています。そのため植物が根付かず白い岩肌が見えます。ここを見学するには、佐井港から定期観光船を利用して訪れることが出来ます。

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  長瀞岩畳(埼玉県・長瀞町)

荒川沿いに広がっていて、地下深いところで強い圧力を受けて形成された三波川変成岩類と呼ばれる地層が地表に現れたところです。岩畳近くでは、変成によってできた様々な結晶片岩が見られることから、「地球の窓」とも呼ばれています。岩畳の対岸には秩父赤壁と呼ばれる絶壁があり、深く青い水の色とのコントラストが美しいです。
 屏風ケ浦(千葉県・銚子市)
高さ40~50メートルの海食崖が約10キロ続く場所で、新第三紀鮮新世末から第四紀更新世に、海底で堆積した地層が隆起して波で削られてできた地層です。よく見ると、わずかに西に傾いています。また、白いスジのような火山灰層や断層のズレを見ることのできる場所もあります。英国のドーバー海峡に似ているところから、「東洋のドーバー」とも呼ばれ、教科書にも取り上げられている有名な場所です。

  地層大切断面(東京都・大島町)

バウムクーヘンのような縞模様の地層は、1万5000~2万年の間に、約150年に1回の周期で起こった三原山の噴火により火山灰が堆積したものです。高さ30メートル、長さ800メートルにわたって広がり、1953年の道路工事の際に偶然発見されました。うねるような地層は、起伏のある地に噴出物が堆積したため、側面から圧力を受けて曲がりくねったように見えるそうです。
 飛水峡(岐阜県・七宗町、白川町)
飛騨川の七宗町から白川町まで約12キロにわたって続き、赤や薄緑に見える堆積岩の一種である角岩と灰色の砂岩からなる峡谷です。この角岩は三畳紀からジュラ紀の動物プランクトン(放散虫)の化石が、平均1000年に数ミリのペースで堆積してできたものです。とくに上麻生駅の東側は、角岩とそれがえぐり取られてできた円形の穴(甌穴)が見事だそうです。
○ 須佐ホルンフェルス(山口県・萩市)
白、黒、グレーの縞模様が美しい高さ約15メートルの断崖です。ホルンフェルスとはドイツ語で角張った岩石という意味で、熱により変成した接触変成岩のことをいいます。この層は約1500万年前に堆積した砂や泥が、約1400万年前にマグマの熱で変成したもので、とても強固だそうです。地層面は千畳敷とも呼ばれるほど平坦になっています。
○ 鬼の洗濯板(宮崎県・宮崎市)
宮崎市の南に浮かぶ青島から南方の小内海付近まで広がる波状岩の海岸で、その形状から「鬼の洗濯板」と呼ばれています。約700万年前に砂岩と泥岩が交互に堆積し、それが隆起する際に浸食されてできた波食台で、浸食に弱い泥岩が凹んで波状になりました。青島では潮が引くと沖合100メートルにも及ぶ「洗濯板」が出現し。堀切峠からは眺める観光客が絶えることがありません。