物質を構成する素粒子!
物質を構成する素粒子!
1987年2月23日、16万年前に大マゼラン星雲に属する星が超新星爆発を起こし中性子星になったのを偶然発見して、世界の天文学者たちがその観測に沸き立ちました。まったく同じタイミングで、東京大学宇宙線研究所に設置されていたカミオカンデが、水タンクに11~12個のニュートリノが飛来し13秒にわたり存在していたことを発見して世界に驚愕をあたえました。さらに、1996年には、現在設置されているスーパーカミオカンデが、ニュートリノに質量があることを証明するニュートリノ振動を発見しました。
ビッグバンから始まった宇宙の不明な部分が、ニュートリノ観測を通して解明されるかもしれないらしいです。ニュートリノは素粒子のひとつですが、そもそも素粒子とは何かを少し調べてみました。最先端物理学の内容なので、科学者たちが唱えている学説の詳しいことはよくわかりませんが、最低限知っておくべきことをまとめてみました。
「水」を例に取り上げてみると、大きい段階から物質(水)-分子(H2O)-原子(H水素)-陽子(陽子・中性子)-素粒子(クオーク)となり素粒子が最小単位です。宇宙を構成するすべての物質はクオークとレプトンという素粒子の構成で形成されています。水素を例にとると、クオーク3つからなる陽子とレプトンのひとつである電子1つの組み合わせになっています。素粒子の世界では、物理学者たちが100年かけて作り出してきた「標準理論」があり、全部で17種類の素粒子が現在存在しています。
第一世代 第二世代 第三世代
クオーク: アップ&ダウン チャーム&ストレンジ トップ&ボトム
レプトン: 電子ニュートリノ& ミューニュートリノ& タウニュートリノ&
電子 ミューオン タウ
力を伝える素粒子:光(電磁気力)、グルーオン(強い力)、ウィークボソン2種(弱い力)
質量を与える素粒子: ヒッグス
上記17素粒子の中で最近存在が証明されたのがヒッグス素粒子です。この素粒子はクオークのようにものを構成するものでもなく、レプトンのように力を伝えるものでもなく、他の素粒子たちとはかけ離れた存在です。一つだけかけ離れた素粒子があるのはおかしいと考えている科学者たちも多く、これからヒッグス素粒子をもっと掘り下げて研究していくことが予想されています。また、クオークの第三世代に属するトップクオークも6つのクオークの中で異常に質量があるので、何か理由があるとみられていて、ヒッグスと同様研究テーマになっています。現在建設計画中のILCという陽子と陽電子を衝突させる直線30kmの加速器設備が解明してくれると期待されています。