メニュー

レーザー物理学研究の進化! - 天と地にある物事を想い巡らすサイト!よろず放談

お問い合わせ

ブログBLOG

レーザー物理学研究の進化!

カテゴリ: 科学、自然 公開日:2018年02月09日(金)

レーザー物理学研究の進化!

英国クイーンズ大学の物理学者SARRI氏が革新的な実験をやっています。聞きなれない「ガンマ線バースト」が発生すると考えられている極限環境を再現してしまったのです。

ガンマ線バーストとはブラックホールなどの巨大な質量をもつ天体から噴出されると考えられていますが、宇宙で観測される最も明るい現象で、103億6000万光年離れていても肉眼でその光を見ることが出来るそうです。SARRI氏はガンマ線バーストが起こる極限環境とは陽電子プラズマ状態を作ることと考え、小型の負圧真空を造ってそこに超強力なレーザービームを通すことで陽電子プラズマを造ったのです。太陽の様な大気圏では、物質は固体、液体、気体を通り越して、原子と電子が分離するプラズマ状態になります。さらに熱くなると、プラズマ状態すら安定せず、物質とその正反対の反物質に分離します。その状態を陽電子プラズマと呼び、電子とその反物質である陽電子の質量が完全に釣り合う状態になります。ビッグバン直後の宇宙はこの陽電子プラズマで満たされていたと科学者たちは考えています。つまり、すべては陽電子プラズマ状態から始まったということです。さらに、陽電子プラズマが発生すると同時に持続する磁場が発生していたことも確認できました。陽電子プラズマと持続する磁場がガンマ線バーストを起こす重要な条件と考えられているので、今後、ガンマ線バーストが何か、そしてブラックホールがどの様に進化していくかも調べられるそうです。