2021年補聴器出荷台数!
2021年補聴器出荷台数!
2021年1月~12月の補聴器出荷台数が公表されました。
詳細は次の通りです。
2021年 1月~12月(前年比) タイプ別構成比(前年の構成比)
合計 589,951(104.7%)
ポケット型 16,044(101.2%) 3.7% ( 2.8%)
耳かけ型 152,274( 91.0%) 25.8%(29.7%)
RIC型 203,817( 97.9%) 34.5%(36.9%)
メガネ型 324(101.6%) 0.1%(0.1%)
耳あな型 179,821(120.9%) 30.5%(26.4%)
既成耳あな型 37,671(164.8%) 6.4%( 4.1%)
2020年はコロナ禍の影響で大きく落ち込み、2019年に達成した60万台を大きく下回りましたが、2021年は相当の改善が見られました。一番厳しい第5波のコロナ感染もありましたが、これが外出自粛の強化による家庭内会話の拡大、さらに東京オリンピック・パラリンピック開催でTV観戦が増えたことが、聞こえの大切さと補聴器購入につながった様に思います。最寄りの補聴器販売店をいくつか見ていると来店客も増えている様です。昨日定期健診で行った東京医療センターの外来待合室ではオーティコンの紙袋を大事そうに抱えているお婆さんもいました。
タイプ別に見ると耳かけ型やRIC型が減り、耳あな型が増加しました。これはひとえにマスクとの関係です。購入される方々は両タイプのメリット、ディメリットを理解されたのではないでしょうか?
2022年の焦点は補聴器出荷台数が再度60万台に乗るかどうかです!
オミクロン株の急速な拡大で外出自粛は未だ続きそうで、飲食産業や観光産業の業績改善が遅れる見込みです。岸田政権は新しい経済政策を表明し成長と分配の好循環を頻繁に訴えていますが、成長と分配と言うキャチフレーズはここ10年間聴き続けて来たのと同じであり、結果として給与が上がらないとか経済成長もなかったので、庶民の生活環境の急な改善は見込めそうもありません。この先行き不安感は補聴器にも影響が出ています。10万円以下で入手出来る既製品の耳あな型や通販の耳かけ型の販売が拡大しています。いずれも携帯である程度の調整が出来る、リモートで購入先との連絡が取り合える等、利便性が向上していることが背景にあります。補聴器は専門性の高い販売店で聞こえを徹底的に追求するグループと利便性と価格を重視したグループに市場が割れるかもしれません。