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1994年自由民主党の政治改革大綱! - 天と地にある物事を想い巡らすサイト!よろず放談

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1994年自由民主党の政治改革大綱!

カテゴリ: 政治・経済 公開日:2023年12月21日(木)

1994年自由民主党の政治改革大綱!

現在大問題に発展した自民党の金銭問題は1994年に公開された掲題の大綱に立ち戻る。

1999年に亡くなった小渕首相が企業団体から政党・支部への献金はOKとした事で現在がある。

自民党がどうにかして金を集めようか頭を捻った賜である。

小渕元首相にその理由を聴いて見たいが死人に口なしである。

今回の派閥を巡る金銭問題がどのような形で終結するのか不明だが、

今度こそ法律改正を含め自民党の悪知恵が働かない内容にしてもらいたい。

今後も参考にしないと行けないかも知れないので大綱の政治資金に関する内容を掲載しておく。

少し長いがこのサイトを読んで下さる方々には是非一読してもらいたい。

 

【2政治資金をめぐるあたらしい秩序

(1)節減・公正・公開のあたらしいルールの確立

政治資金は、政治にたずさわる者にとっては政治活動の自由が保障されるだいじな要素で

あり、寄附する側にとっては政治的意思をあらわす主権者としての重要な権利である。

しかしながら今日、政治資金は庶民感覚からかけはなれるほど肥大化し、使途、収入も不

透明なことから、ほんらいの政策活動や政治活動に要する資金さえ、国民から理解されない

側面がある。

そのため、第一に政治資金はできるかぎり節減する工夫や努力をかさね、政治活動のほん

らいの目的にそぐわない支出は徹底的に抑制する。節二に収入は公正明朗な資金によるべき

であり、いやしくも不当違法なもの、疑惑をまねくようなかかわりは厳につつしむ。第三に

ガラス張りの努力をして透明度をたかめ収支を公開し、政治資金の公正さを確保する。

(2)「出」の抑制

①冠婚葬祭などへの寄付禁止の強化

冠婚葬祭などへの寄附は、若干の例外をのぞき公職選挙法において禁止されている。

このさい、罰則の対象範囲を拡大することにより、法律の趣旨を徹底する。さらに、

その実効をあげるため、社会教育、学校教育の場でのはばひろい啓発活動をすすめる。

②名刺広告、年賀状などの規制

名刺広告は立法措置により、年賀状などは党内における規制措置によりそれぞれ抑制

する。

③ポスターなどの規制強化

議員の任期満了前一定期間は、たとえ政治活動のためのものであっても、立候補を予

定する者の氏名を表示するポスターなどの掲示は、立法措置により禁止する。

④人件費および事務所費の抑制

日常の政治活動経費においておおきな比重をしめる人件費、事務所費は党内において

人口、面積などにもとづく基準をつくり自主規制をおこなう。

(3)「入」の改革

①株取引の規制

政治資金を株取引など投機的取引のために使用することは禁止し、資金の運用について

は銀行預金、国債などに限定する。ただし個人においては、政治資金以外の資金運用につ

いて、インサイダー取引規制を厳守することは当然であるが、さらに保有する株式はすべ

て毎年、資産公開法によって公開する。

②パーティの自粛とあらたな規制

わが党はすでに「パーティ開催の自粛に関する申し合わせ」をおこない、本年一月から

パーティの節度ある開催運営につとめているが、今後、閣僚、派閥などによる開催の自粛

をさらに徹底するとともに、開催にあたっての官公庁の介在の排除、同一の者による一定

金額をこえるパーティ券購入の禁止、一定金額をこえるパーティの政治団体主催の義務づ

けなどの立法措置を講ずる。

③政党への寄附の集中と議員活動への援助

政治家個人またはその政治団体にたいする寄附は、情実や直接の利害がからむ場合があ

る。このため、政治活動への寄附は、今後、そのかなりの部分を党に集中させ、党は議員

個人の日常の政治活動経費のおおむね三分の一程度を授助することを目標とする。このた

め、寄附の総枠の整理区分を政党本位の観点から見直す。

政治資金の寄附の限度額については、(イ)昭和五十年以降の物価の上昇に応ずる調整

がなされていないこと(ロ)法人などの場合、小規模なものの寄附枠が相対的におおきく、

いわば上薄下厚となっていること(ハ)経済構造の変動にともない、資本金のおおきさが

かならずしも企業の実際の経済力をしめさなくなっていることなどの問題があり、寄付限

度額の改正をはかる。

なお、寄附のうち個人寄附だけを清浄とし、法人寄附を批判する意見がある。しかし、

わが国は自由主義経済によって国家・社会の存立をはかり、その維持発展によって国民の

福祉向上を実現している。この体制において重要な役割を担う法人などの寄附を禁止する

理由はなく、われわれは今日のわが国において、法人などの団体は確固とした社会的存在

であることを正しく評価する。

④国会議員への公的援助の拡大と国庫補助を中心とした政党法の検討

国会議員にたいし、現在は歳費のほか文書通信交通費、秘書二人の給料、さらに各会派

には立法事務費などが国庫より交付されているが、今後、航空運賃の補助の拡大、立法事

務費の一定額を個人に交付するなどの改善によって、日常の政治活動経費のおおむね三分

の一を目標に公的援助の拡大をはかる。

さらに中長期的には、選挙制度の抜本改革によって、政党の公的役割のいっそうの増大

が予想されることから、主として国庫補助を内容とする政党法の検討にはいる。そのさい、

公的資金の拡大が政党活動の制約をまねくことなく、あくまでその自由を保障する措置を

講ずることに留意する。

(4)公開性の徹底

当面、寄附についての公開基準を見直し、パーティ収支の明確化、政治家の関係政治団体

の公表、政治団体の資産公開などの措置を講ずるとともに、中長期的にはさらに「ガラス張

りの政治」実現にむけて、政治資金をあつかう政治団体の数の制限などもふくめ、政治資金

の公開性を徹底する】